ありがとうございます。
これを普通に言うと、a-ri-ga-to-o-go-za-i-ma-s となる。
ローマ字で書くと本来は、a-ri-ga-to-u-go-za-i-ma-suとなるけれど、「おう」の発音は「おお」」になることが普通で、たとえば「王様」という単語は「おうさま」ではなく「おおさま」と言う。わざわざ口をすぼめて「おうさま」と発音する人のほうが珍しい。けれども、「おおさま」と打つとPCでは漢字変換してくれない。あくまでも、「おうさま」という表記が正しいのです。
このような例は日本語の場合他にもたくさんあります。
最近の若い人は、「ありがとうございます」を縮めて、「あざ~っす」と言ったりしますが、この場合も最後の「す」はほぼ無声化するため「S」としか聞こえません。そこまででなくても、会話で「ありがとうございます」という場合、最後の「す」は無声化するのが普通です。そのことに、日頃ネイティブである我々日本人は気付いていない場合が多い。けれども、外国人、特に英語をネイティブとする欧米人はすぐに気づくのです。
私が日本語を教えていた時も、この手の質問を多く受けました。その都度、日本語の特性というものに気づかされたものです。日本語は母音が5つしかありません。なので、多少音が弱くなろうと強くなろうと、関係ないんですよと何度説明しても、母音だけで20種類以上ある英語ネイティブはなかなか納得しません。とりあえず、今はどちらでもいいから両方覚えておきなさい、とか何とか言ってその場をしのいだ記憶があります(笑)
かほどに、日本語と英語には違いがあるのです。アクセントや発音にこだわる英語ネイティブは、自分の発音が正しいか気にする人が多かったのも特徴です。何度も声に出しては、「先生これでいいですか」と確認してきました。けれども、日本人に英語を教えるときは、大きな声で発音させるだけでも一苦労でした。みんな、恥ずかしがってなかなか声に出そうとしないのです。こういった文化的または言語的特徴を踏まえないと、外国語習得を目指すうえで遠回りになりかねません。
日本人は、目で見て頭で理解しない限り先に進めない
これが、私が十数年間日本人に英語を教えてきて、また、数年間欧米人に日本語を教えてきて実感したことでした。なんでもいいからやってみなさいと言われて素直にやれるのは、小さな子どもだけです。大人になると色んな状況が邪魔をしてそれができなくなる。もちろん、すべての人がそうだとは言いませんが、そういう傾向が多分にあるということを理解すべきなのです。
とにかく慣れろ、場数を踏めば英語は話せるようになる。それは理想論にしかすぎません。アラブ人やインド人ならそれは当てはまるかもしれませんが、日本人で習うより慣れろで上達する人は一握りです。ほとんどの人がその前に挫折し、その挫折感がさらに足かせとなって話すことをためらわせてしまうのです。そういった日本人の性格的な部分を無視していては、英語マスターへの道は遠のくばかりです。

日本人には日本人に適した学習法がある。
そのことに、いい加減みんな気が付くべきなのです。

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