前から気になっていた『英語喉50のメソッド』を、ようやく読了しました。
英語喉 50のメソッド(CD付)
このメソッドは、従来の音声学とは全く違う、新しいアプローチです。
友人のTOEIC著者、神崎正哉さんがこのメソッドについて話していたこともあり、ずっと気になってはいました。
神崎さん繋がりで知り合った、『英語でしゃべらナイト』にも出演したプロセス英語会の天満嗣雄さんも、
このメソッドの支持者だということがわかり、これは読んでみなくてはと思ったのです。
で、実際に読んでみた感想は、
これは英語教授法における革命だ
というものです。
目からうろこが数百枚くらい落ちた感じです。
もっと早く読んでいればよかった、とも思いました。
というのも、ここで提唱されている『英語喉』というコンセプトは、
私がこれまで発音指導してきたなかでベースにしていたものだったからです。
この『英語喉』は、それをはっきり文字化してくれている、そう感じました。
具体的に言うと、英語と日本語では発声が全く違うんですね。
これは何も英語に限ったものではなく、日本語以外の多くの言語(特にヨーロッパ言語)が、
喉発声なのに対し、日本語は喉を使わないで口先だけで話す言語なのです。
それが、日本人の発音がなかなかネイティブに通じない、
また、ネイティブの言っていることが聞き取れない、リスニングが弱い原因だったのです。
ではどうすれば喉発声ができるようになるのか、それをこの本では具体的に、
わかりやすく書いてくれています。
私が、英語は喉を使うということに気付いたのは、
今から十数年前にある歌手の発音指導をしたことがきっかけでした。
その人はクラブシンガーで、大阪のとあるジャズクラブで歌っていました。
彼女いわく、
自分は英語のレッスンも受けていて、発音は上手いほうだと思っていた、
ネイティブの先生についていたけれど、LとRの区別は完ぺきだと言われた、
にもかかわらず、外国人ミュージシャンとセッションした時に、発音にダメ出しされた、
とのことでした。
そこで実際に指導して気が付いたのが、彼女は確かにLやR、T、D、THといった子音は上手いのですが、
母音が総アウトといっていいほどできていなかったんですね。
hot、hut、hatが全部同じになってしまう。
英語は、子音よりもむしろ母音が大事だということに気付いたのです。
日本語には母音はたった5つしかありません(アラビア語は4つしかないそうですが)。
英語には20以上の母音があり、それらの母音をマスターしない限り、
ナチュラルな発音にはならないのです。
そこで、母音の指導をしているうちに、日本語の母音と英語の母音では、
声の出し方が違うことに気が付きました。
英語は日本語と違って喉の奥のほうを使うんですね。
そこから、喉に焦点を置いて発音指導をしたところ、
そのシンガーの英語は見違えるほど上手くなりました。
同様に、ロックバンドのボーカリストの発音指導をしたこともあります。
その人はハードロックバンドのボーカルで、洋楽のコピーをしていました。
オリジナル曲もありましたが、それも全部英語の歌詞を乗せて歌っていたのです。
カッコイイ英語の発音がしたい。
それが、彼の希望でした。
その人もやはりジャズシンガーの女性と同じ轍を踏んでいたのです。
つまり、やたらとL、Rといった子音にばかり気を取られ、肝心の母音が甘かったんですね。
こういった、典型的な日本人英語は、ほんのちょっとしたきっかけで見違えるほど変わります。
喉発音ができるようになれば、おのずと音はネイティブっぽくなるのです。
多くの学習者が、そのことを知らないだけなのです。
そのポイントをメソッド化したのが、『英語喉50のメソッド』です。
この本が十数年前にあれば、私の発音指導ももっと要領を得たものになっていただろうなと思います。
当時は試行錯誤しながら教えていたので。
English Boot Campでは、毎週水曜日と日曜日に発音クリニックを行っています。
これまで同様、個々の音に対しての指導をしていきますが、
今後は『英語喉』メソッドを取り入れていく予定です。
著者の上川一秋さんからも、承諾を得ています。
英語喉メソッドを習いたい人は、English Boot Campの発音クリニックを受講してみてください。
まずは、体験レッスンを受けてみて、ネイティブ発音を体感してください。
また、7日間集中講座ブートキャンプでも発音クリニックを取り入れています。
こちらは、会話と発音クリニックを組み合わせたコースです。
短期間でネイティブ発音、会話力アップを目指す人におススメです。
ブートキャンプの日程は、ビギナーコース⇒8/15(日)~8/21(土)
初中級コース ⇒8/23(月)~8/29(日)
お問い合わせは、info★enlgishbootcamp.jp(★を@に変えてください)まで。
お気軽にお問い合わせください
この記事が役に立ったという人はクリックお願いします
にほんブログ村
英語喉を作る!
8
スポンサーリンク
SECRET: 0
PASS:
てなタイトルを書くとなんや、上から目線のようで嫌な気もしますが。。。
『英語喉』に書かれていることをレッスンやセミナーでやり始めたのは
僕の方が早かったんで、『英語喉』歴は長いですから(笑)。
ま、恐らくやってることは殆ど一緒なんやないかと思いますが。
SECRET: 0
PASS:
>究極の音読 コピーイング@てんまさん
遅ればせながら、わたくしも『英語喉』号に乗り込みました!
久しぶりにワクワクする体験でしたよ、この本は。
10日に盛り上がりましょう!
SECRET: 0
PASS:
考えたことなかったなぁ。
でも、確かに、日本語を話すときと英語を話すときとでは口の中が違うように思う。それがどういう風に違うのかはイマイチうまく説明できんのやけど、でもなんとなく、ゆみさんの記事読んでわかった気がする。
日本語を話そうと思うと、なんていうか、まずは唇の渇きをうるおしてから、って感じやんw
唇なめて、咳払いして、エヘン!みたいな。そうゆうのが英語の場合ないような気がするなぁ・・・って、ごめん、なんか見当違いなコメントしてる気がしてきた(笑)
俺、日本語って下手すると年に1回くらいしかしゃべらんのよ。こうしてネットで書く分には困らんけど、突然日本語話せって言われたらしどろもどろになる。
年に1回くらい親から国際電話かかってきて、日本語が出てこんことがあるんよね。いい加減スカイプやれって言ってるんやけど、うちの親そゆの疎くて。
英語喉、俺も読んでみようかな。
SECRET: 0
PASS:
>翔くん
翔君の場合は、渡米したのがまだ十代半ばだったからね。
あなたの場合はほぼネイティブでしょう?
だから、喉がどうのとか発音がどうのとか考える必要性がなかっただけだよ。
日本語、使う機会ないんだ。
言葉って使っていないと忘れるんだよね。
私が留学したのは今みたいにネットとかなかった時代だったから、
ほんの半年でも日本語を使わないと、とっさの時に日本語が出なくなったよ。
今や逆だけどね(笑)
とっさに英語が出ないときがあって焦る(苦笑)
スカイプね、あれ、便利なようで色々面倒だよね。
私もセットアップだけはしてるけど、全然使ってないよ。
今は国際電話もそんなに高くないし、いいんじゃない?
英語喉は面白いよ。ぜひ、読んでみて!
SECRET: 0
PASS:
母音が喉発音である事を強調されていますが、
これは英語の音を注意深く聞く人であれば比較的容易に理解し易い事だと思います。
英語喉で感覚的に掴みにくいのは子音も、舌の位置や、唇の形よりも(あるいは百歩譲って、勝るとも劣らないくらい)喉が大きな役割を果たしているという点です。
SECRET: 0
PASS:
>長崎の雨さん
おっしゃる通りです。
日本人が子音を訓練する時、舌や唇にばかり気持ちが行きすぎるんですね。
実際は、それよりも喉にポイントがあるのに。
Rが巻き舌、というふうに教えるやり方が一般的になってしまった時点で、
多くの誤解が起こったのだと思います。
SECRET: 0
PASS:
喉派サミットが開かれていると聞いてやってきました。
よろしくお願いします。
SECRET: 0
PASS:
>龍-RON-さん
ようこそ、おいでくださいました。
コメントありがとうございます♪(゚▽^*)ノ⌒☆