イングリッシュブートキャンプ:由美です。
突然ですが、現在、英語を勉強し始めて、どれくらい経ちますか?
中高での授業は、この際カウントしません。
自分で英語をやろうと思い立って、独学なり先生につくなりして、勉強し始めてどれくらいですか?
5年以上経つ、という人。
5年以上やっているけれど思うように話せない、というあなた。
聞くのはまあなんとかなるけれど、ネイティブと普通にコミュニケーション取るのは厳しいというあなた。
それって、学習方法というよりも、メンタルブロックが原因かもしれません。
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英語学習を5年以上続けているのに、話せない人へ
長年学習を続けているのに、なかなか上達しない、上達が実感できないという人は、学習方法に問題があるという可能性ももちろんありますが、そうでないことも結構あります。
これは私が二十年以上日本人に英語を教えてきて、常々感じていることですが、日本人が英語を習得するのと、外国人が語学を習得するのとでは、大きく違う点があるということです。
それは何かというと、“メンタルブロック”です。
メンタルブロックとは、なんでしょうか。
また、自分がこのメンタルブロックにかかっているかどうか、どうすれば知ることができるのでしょうか。
というのも、それを知ることは英語習得に大きく役に立つからです。
ほんの数分でいいので、自己を内省してみましょう。
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プライドと競争意識が高い人は、メンタルブロック度も高い
そもそも、メンタルブロックとはなんでしょう?
メンタルブロックとは、あれはダメだ、これは無理だと思い込んで、無意識のうちに行動を抑止してしまうことを指します。
何でもかんでも否定的に考えてしまう、一種のネガティブな思い込みのことですね。
で、このメンタルブロックが原因で英語が話せない、上達しないというパターンが、日本人には非常に多いように思うのです。
そしてその原因は、受験英語にあります。
英語は日本の教育システムにおいて、受験教科として最重要科目の一つです。
英語が苦手だから理系に進んだ、なんて人もいるくらいです。
実際に英語を一番必要とするのは、理系の職業であるにもかかわらず。
英語は受験に大きくかかわってきます。
そのせいか、「英語ができる(成績が良い)=優秀である」という認識が、無意識のうちに私たち日本人の深層心理に植えつけられています。
ところが、学校教育では英語の運用能力が養われることは、あまりないのが現実です。
なので、たとえ学校で英語の成績が良かったとしても、流暢に話せるとは限らないのです。
にもかかわらず、優秀さと英語力がリンクして捉えられてしまう傾向があるため、プライドの高い人や高学歴な人ほど英語に対して構えてしまう、という皮肉な状況に、陥ってしまっています。
これが一つの、メンタルブロックです。
もう一つは、これは男性に多いのですが、競争意識が強い人。
スポーツを例に取ってみるとわかりやすいと思いますが、スポーツというのは相手と勝ち負けを競い合いますね。
どちらが強いかというところで、スポーツは点数が出るのではっきり結果が出ます。
この精神が英語にも持ち込まれ、試験の点数を競い合うというところに執心する人がいます。
けれども、言葉は本来コミュニケーションのためのものです。
相手と競い合うために、あるのではないのです。
互いに意思疎通を行うことで、情報交換したり、潤滑な交友関係を築くためにあるのです。
それなのに「競争意識」が先に立って、相手を負かそうだとか自分が優位に立ってやるという思いが強すぎると、うまくいきません。
なぜなら、ノンネイティブの私たちがネイティブに勝つということは、ある意味不可能だからです。
勝てない勝負に挑むことは、その人の自尊心を傷つけたり、負の感情を引き起こす原因になります。
そうなると、たいていの人は意気消沈して嫌になってしまうか、ネイティブと話すことに抵抗を感じ、ノンネイティブ同士でしか話さなくなってしまいます。
これを乗り越えられるのは、よほどメンタルが強い人か、元から語学センスが高い人のみに限られてしまいます。
試験など関係なく楽しみながら学習している人、またはもって生まれて耳の良い人、強靭な精神力の持ち主といった、ごく一部の人たちだけが英語を話せるというのが、残念ながら今の日本の現状です。
多くの日本人が英語を習得する前につまずいてしまう原因は、このメンタルブロックにあるのです。
私自身、長年日本人に英語を教えるだけでなく、日本人以外の人に英語を教えたり、また外国人に日本語を教えたりした時に、その差を顕著に見てきました。
外国人の多くが、新しい言葉を覚えてネイティブと話すことを楽しんでいるのに対し、ネイティブに対して身構える人、失敗しないよう発言を控える人が、日本人には非常に多いのです。
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メンタルブロックを外すのに、どうすればいいのか
ああ、自分はまさにそのタイプだ・・・と、思われた方。
学習方法を見直す前に、このメンタルブロックを取り払うことを、やってみましょう。
そんなに難しいことでは、ありません。
英語のメンタルブロックを外す方法は、3つあります。
【1】点数主義をやめる
試験の結果に、一喜一憂しない。
というより、しばらくは試験を受けるのをやめてみましょう。
点数は、あくまで学習の指標にしかすぎません。
留学するのにTOEFLのスコアが必要とかいうのでない限り、しばらくは試験から離れましょう。
それよりも、たくさん映画やドラマを見たり、音楽を聴いたりしましょう。
洋楽カラオケは、スピーキングやリスニングにとても効果的です。
私は歌は苦手だから・・・などと言わず、ぜひやってみてください。
【2】とにかくネイティブと話しまくる
ネイティブから得られることは、たくさんあります。
それは、イディオムだったりチャンクだったり、ノンネイティブの私たちが知らないネイティブならではの言い回しや感覚です。
話すことで、そういった語彙がどんどん増えていきます。
今はネットでいくらでも、それこそ世界中の人と関わることができます。
そこから友達を作り、実際に会話する機会をがんがん作るようにしましょう。
【3】話す内容にこだわらない
話の中身にこだわるというのは、典型的なメンタルブロックの特徴です。
話す内容など、何でもいいのです。
重要なことなのでもう一度言いますよ?
話す内容は、どうでもいいのです。
そんなことを考える時間があれば、とにかく話しましょう。
覚えたフレーズを使って、何か言ってみる。
ネイティブが言ったことをそのままオウム返しにして言ってみて、これでいい?と確認してみる。
たったそれだけのことで、いいのです。
内容を考える前に、とにかく口を動かすこと。
しょうもない話でも、くだらない話でも、なんだってかまわないのです。
ネイティブを見つけたら、チャンスだと思ってガンガン話しましょう。
こんなこと言ったら馬鹿にされるかも・・・などと、思ってはいけません。
もっと知的な内容を、知的な言い回しで・・・とか、そんなことは忘れてください。
それこそが、メンタルブロックなのです。
人の目を気にしないこと(^O^)
要は、他人の目を気にしない、ということに尽きます。
周りを見ながら足並みを揃えて行動を決める、というのが文化的土壌である日本では、これがなかなか難しかったりするんですね。
けれどもここは、英語を習得するためだと思い切りましょう。
メンタルブロックを外すと、語学(特に英語)習得が驚くほどスムーズになります。
英語よりほかの言語のほうが、後から習い始めたのに上達が早い、ということはありませんか?
それは、英語以外の言語には、「その言語ができる=優秀」という刷り込みがないからです。
また、英語と比べると話せる人が少ないため、間違ったことを言っても誰にもわかりません。
「あの人の発音、変だよね」と周りから思われたらどうしよう、なんて心配する必要もないわけです。
その分、英語よりメンタルブロックが緩く、のびのび学習できるのです。
少しで良いので、気持ちを開放してみてください。
きっと、学習の助けになりますよ。
英語は音とリズムが命
そうは言っても、なかなか上手く話せない・・・ネイティブの英語が機関銃のように聞こえる・・・という人もいることでしょう。
英語が私たち日本人にとってこんなにも大変なのは、音の種類が豊富でリズムが複雑だというのも原因のひとつです。
たとえば日本語の母音は5つしかありませんが、英語は米アクセントだと13、英アクセントだと20もあるのです。
言葉は、音で成り立っています。
正しく音を出せないと、話せるようにも聞けるようにも、なりません。
発音は、すべての基本なのです。
『Yumiの脱カタカナ英語マニュアル』は、25年以上にわたり述べ5,000人に発音矯正を行ってきたYumiが、独自に開発した日本人による日本時のための英語発音教材です。
英語の基本発声である喉の開き方から、個々の子音や母音はもちろんリエゾンやリダクションまで、段階を踏みながら習得できるようにまとめられています。
《収録内容》テキスト102ページ(PDFファイル)
音声約90分(MP3ファイル)
動画約40分(MP4ファイル)
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この英語に関する独特なメンタルってなんでしょうね?
自分にもあると思うんです(笑)
点数は気にしないし、耳もいい方だけどメンタルだけが
どうしても抜けだせません。
それが邪魔して何度チャンスを逃したか・・・。
これからはそれも乗り越えられるよう頑張ってみます!
mimiさん
このメンタルブロックは、本当に日本人に顕著なんです。
韓国人とか中国人とか、ないんですよね、そういうのが。
だから彼らはガンガン話すし、日本人より英語堪能な人が多い。
このブロックを外すだけで、世界はずいぶん変わると思います。
私は受験が最大の理由だと思いますね。
受験が英語をつまらなくしている元凶だと思います。
必要がないからっていう人もいるけど、人間必要のないことだってけっこうできるじゃないですか?車なんてちょっとそこまでお買い物くらいしか使わないし、パソコンなんて仕事で本格的に使うのは10人に一人もいないでしょう。
でもみんな車もパソコンも問題なく使える。それは「面白い」からです。
重箱の隅をつつくような○×試験では面白みなどまったく沸いてこないでしょう。
だから日本の英語教育もまずはどう面白くするかを考えるべきだと思いますね。
安部大統領さん
コメントありがとうございます。
そうですね、日本の受験制度は色々問題ありですね、昔から。
これが変わると、あらゆる面で変わってくると思います。
確かに、必要のないことって言うと、携帯やスマホだって必要ないですもんね。
警察官や医者といった命に係わる仕事をしている人たち意外、
緊急で連絡を取り合わないといけないなんて事態は、めったにないわけですし。
それでも今はみんな携帯を持ちますし、複雑なスマホの扱い方も
あっという間に覚えますからね。
結局は、モチベーションの問題なのでしょう。
お久しぶりです。いやあ、まさに!実は昨日、思い切って英会話の体験レッスンに行ってきて、それは楽しかったのですが、申込むのは「一通り手元の教材を復習して、もうちょっと喋れるようになってからにしようかなあ」なんて思ってしまった私です。たとえばピアノをまた習おうと思ったら、「昔の教材を復習してから」なんて思わないはずで、「とにかく行って弾こう」と思うはずなのに、このお勉強モード!自分でびっくりしました。まさにメンタルブロックですね。ネイティブの先生なのでとにかく話しまくることにします。
Namiさん、お久しぶりです。
ネイティブの先生とのレッスン、ぜひ楽しんでくださいね!
そうそう、ピアノを習っていて「もっと上手く弾けるようになってから先生に聞いてもらおう』とは思いませんね?
スポーツもそうで、完璧にできるようになるまで人前でプレーはしない、なんて人はいません。
でも英語だけはなぜかメンタルブロックがかかるんですよ。
そこから飛び出して楽しんでください~\(^0^)/
長文コメント失礼します。
記事の内容に凄く同意しています。
社会人になり国外取引先との仕事のために定期的に海外へ出張にいく生活になり9年目です。
社会人になってから本格的に英語を始めましたが(教科書と、ネットで海外の人と話せるオンライン英会話との二本立て!)、欧米のネイティブが高速で話すような英語を除いて、9年でようやく会話は難なく出来るようになりました。長かった…
今も時々、英語独特の表現でどう表せばいいかフリーズもしますが。。。
記事にあるように、9年の間、職場の若手や中堅含めてみんなが完璧な文法、発音、単語のチョイスなど100%できるようにならないと外国人と会話しようとしない人だらけでした。
僕はとにかく海外の人と話したかったので、間違ってようが何だろうが話しまくりました。それを見た人から、よくそんな発音で海外の人と堂々と話せるね、そのメンタル尊敬するわあ、みたいなことを何度も言われました。人目を気にしない性格が幸いしたのかもしれません。
その人達に対しては、記事の内容と同じことをずっと思ってきました。
プライドは高いけど、行動に移さずに、行動している人に対して粗探しみたいなことをする大人ばかりだなと思いました。
入社から9年たって30歳も越えましたが、部署にいる数十名の人の内まともに話せるようになったのは自分だけで、完璧を求めていた人達は9年前と会話スキルは全く変わっていないです。記事のイタリア人と日本人の違いの通りになっています。
今は、
○○君は話せるからいいけどさ、みんながそうではないんだからそこ配慮して資料作ってよ、みたいに今度は話せる事に対してあーだこーだ言われるようになりました。
日本人が色々気にしすぎて行動に移せないのは本当にその通りだと感じていて、時々悲しくすらなります。
通りすがりさん
コメントありがとうございます。
色々ご苦労なさったのですね。
こういう話は、本当にごまんとありますね。
私自身も含め、周りにもこういう経験をした人はたくさんいます。
良くも悪くも人と違っていたくない、目立ちたくない、普通でありたいという
日本人のメンタリティーは、あらゆる創造性や外向性を殺ぐ原因だと思います。
私が若かった30年以上前から変わっていないのは、残念でなりません。