イングリッシュブートキャンプ:由美です。

ネイティブの会話が聞き取れない、雑談についていけない。

映画やドラマを字幕なしでは見られない。

その原因は、語彙力にあります。

ネイティブなら10歳児でも知っている語彙やチャンクを、知らないことが原因なのです。

では、ネイティブなら子供でも知っている語彙を増やすには、どうすればいいのでしょう。

洋楽を聴くのが、一番の近道です。

洋楽は口語の宝庫です。

今回は、日本でも人気の歌姫、テイラー・スウィフトのヒットソングを見ながら、ネイティブ英語に触れていきましょう。

習うより慣れよ、口語表現は丸飲みしてしまおう

さて、Taylor Swiftのヒットソング、We Are Never Ever Getting Back Togetherですが、
実はこの曲、前回の洋楽英語セミナーの、課題曲でもあります。

ちなみに、次回の洋楽英語発音セミナーは、12月11日(日)開催です。
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話をテイラー・スウィフトに戻しましょう。
この曲ですが、歌うには正直、かなりハードルが高いです。
でもこれが歌えたら、あなたの英語力はかなり、アップするはずです。



I remember when we broke up the first time
Saying, “This is it, I’ve had enough,” ‘cause like
We hadn’t seen each other in a month
When you said you needed space. (What?)
Then you come around again and say
“Baby, I miss you and I swear I’m gonna change, trust me.”
Remember how that lasted for a day?
I say, “I hate you,” we break up, you call me, “I love you.”

Ooh, we called it off again last night
But ooh, this time I’m telling you, I’m telling you

We are never ever ever getting back together,
We are never ever ever getting back together,
You go talk to your friends, talk to my friends, talk to me
But we are never ever ever ever getting back together

メロディーは単純です。
同じメロディーが延々、繰り返されているだけ。
けれども、語彙数が多いので、それをうまく音符に乗せるのが、難しいです。

‘causeは、becauseのことです。
これは話し言葉では、よく起るリダクション(音の脱落)ですね。
becauseだとbe-causeで2シラブル、つまり音符が2つ必要ですが、causeだと1シラブル。
音符は1つでいいわけです。
英語は、シラブル(音節)が基本。
そしてこのシラブルは、音符だと思えば理解しやすいです。

また、この歌詞に出てくる need spaceという表現ですが、直訳すると空間が必要、つまり距離を置きたい、という体の言い別れ文句です。
俺たち、ちょっとしばらく、会わない方がいいんじゃない?と彼が言った、ということですね。

never ever というのは、強い否定です。
絶対に絶対に、もう絶対に~しない!という意味。
つまり「私たちはもう絶対によりを戻すことなんてないんだから」というタイトルです。

歌い手の口のかたちに注目しよう

ミュージックビデオの良いところは、歌い手の口元が見えることです。
このPVは、テイラーの口元がよく見えますね。
できれば大画面で、口元に注目してください。

never everの時の口の形、なんとなくあひるっぽくないですか?
そうです、Rの音はあひるっぽく口をつき出して丸くすることで、正しい音が出るのです。
テイラーと同じ口の形になるよう、自分の口元を鏡で見ながら練習するようにしましょう。

途中、セリフっぽい部分がありますね。
ベッドに寝転びながら、電話で話をしているシーンです。

Uggg… so he calls me up and he’s like, “I still love you,”
And I’m like… “I just… I mean this is exhausting, you know, like,
We are never getting back together. Like, ever”

この最後のセリフ、”Like, ever”という時の、テイラーの舌の動きを見てください。
LikeのLですが、舌を噛んでいるのが、わかりますね?
そうです、Lって実は、舌を噛むくらいに前に出すんですよ。
舌を歯の裏に付ける、と習った人は多いと思いますが、実際はもっと前にギュッと押し出します。

he’s likeとか、I’m likeとか、やたらと”like”が出てきますが、これは典型的な口語表現です。
「彼はこんな感じ(こんなことを言った)」「で、私はこう言った」ということです。

彼がまた電話してきて「おまえのことがまだ好きだ」とか言うわけ、で、あたしは「もうホントこういうのって疲れるのよ、もうダメなんだってばあたしたち、ってかもう絶対に無理だから」

という感じで、今度こそもう騙されない、もう別れるんだから!という女の子の気持ちが、よく表れていると思います(笑)

フレーズは音と一緒に頭に入れること

テイラーの歌詞を見て、なにこれ~まったくわからない~と思った人。
こういう普通の英語が理解できないと、ネイティブの雑談にはまず、ついていけません。
これは何も特別な話し方ではなく、ごくごく普通のアメリカ人の話し方なのです。

私たちも日本語を話す時、完璧な文章で「です・ます」で話すわけでは、ないですよね?
書き言葉と口語について、以前こちらの記事でも解説しましたが、話し言葉に慣れない限り、英会話はマスターできません。

そして、何より大切なのは、そういった話し言葉のフレーズを正しい音で、頭に入れて行くことです。
歌はメロディーに乗せるので、ずれたりすると自分でもわかります。
なので、何度も聞いて声に出して練習し、一緒に歌ってみることです。
最初はうまく行かなくても、何度も何度も繰り返し歌うことで、だんだん慣れてきます。
ひとりカラオケで、覚えた洋楽を歌いまくるのも、効果的です。

英語は、音とリズムが命です。
正しい発音を習得することで、リスニングも飛躍的にアップします。
まずは発音から、もう一度やり直してみてはいかがでしょう?

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