イングリッシュブートキャンプ:由美です。
私のブログでは、あまり文法のお話をしませんが・・・
今日は珍しく、前置詞のお話です。
前置詞って、日本語で言うところの、助詞みたいなもので、ノンネイティブ泣かせな存在です。
英語をマスターしたい、ネイティブっぽく話せるようになりたいと思う方は、前置詞を攻略しましょう。
前置詞は日本語の助詞のような働き
日本語には前置詞はありませんが、助詞というものが存在します。
助詞とはいわゆる、「てにをは」です。
たとえば、次の2つの文章を見てみましょう。
私が太郎です。
私は太郎です。
この二つの文は、ニュアンスに大きな違いがありますね。
前者は、誰かが「太郎さんってどなた?」「太郎さんはいるかい」と探していて、そこで「私が太郎です」と名乗り出る状況。
それに対して後者は、単純に自己紹介しているにすぎません。
昔、あるスポーツ新聞の見出しについて、知人のアメリカ人から質問を受けたことがありました。
その見出しは、こうです。
「横綱三人は困る」
三人だったか四人だったか、ちょっと人数は忘れました。
人数はどうでもよくて、問題はこの時の、助詞「は」です。
主語を受けるこの助詞ですが、困っているのは果たして、横綱三人ではないですね?
横綱が三人いるという状態はマズイ、それは困る、という意味です。
困るのは相撲協会でしょうか、それともタニマチでしょうか(苦笑)
つまり「横綱三人」が、「困る」という術語に対して、主体となっていないというところが、ノンネイティブにとっては非常に理解しづらく、難しい高度な文なのです。
で、こういうのを自然にスッと理解できるのが、ネイティブなんですね。
私たち日本人は、助詞、いわゆる「てにをは」を、一々考えて使ってはいません。
ここは「が」だな、とか、そんなこと意識して話したりしませんよね(^ ^;)
前置詞をともなう句動詞に慣れること
私たち日本人が、ごく自然に助詞を使い分けるのと同じように、英語ネイティブも前置詞を無意識に選んでいます。
彼らは前置詞(to, in, with, for, on…etc)を、感覚的に自然に、使い分けているのです。
なので、前置詞を自由自在に操る人は、英語が堪能だなぁという印象を与えます。
たとえば、次の文章を見てみましょう。
You should send it in to the record company!
レコード会社に(デモテープを)送るべきだよ!
I must brush up on my English skills.
英語力に磨きをかけなくちゃ。
これは、文章自体は、さほど難しくはありません。
ただ、注目していただきたいのが、前置詞の使い方です。
一つ目の文章では、in と to という前置詞が二つ、並んでいますね。
二つ目は、up と on です。
こういうパターンって、前置詞という概念のない日本語ネイティブには、なかなかスッとは出てこないと思います。
先ほどの「横綱」構文のような感じですね。
ネイティブにはどうってことないけど、ノンネイティブには難しい。
動詞と前置詞が組み合わさったいわゆる句動詞を、phrasal verbs と言います。
phrasal verbsって、日本人は苦手だったりします。
send inで、送付する、提出する。
brush upで、磨きをかける。
これは、単語帳なんかで覚えていたり、するわけですよ。
けれども、実際文章にするとなると、それを受ける前置詞、つまり提出する先だから“to”、
ブラシをかける(磨く)対象は“on”、という感覚がなかなか掴みにくい。
また、前置詞が連続すると、音のリエゾン(リンキング)が、起こりやすいのです。
というのも、前置詞って多くが、母音で始まるからです。
in, on, out, up, about…などなど。
母音で始まるということは、その直前の子音と、音が繋がるということです。
send it in to は、senditinto となり、センディディントゥと、繋がって聞こえます。
brush up on は、brushupon で、ブラッシャッポン。
多くの日本人は、単語を個別に発音する癖があるため、こういったリエゾンが苦手。
音が繋がると、それだけで全くわからなくなる。
send it in to を、センド イット イン トゥ~と、認識していると、実際の音は、センディディントゥなので、響きが全く違います。
そのせいで、あれれ・・・となってしまうのです。
簡単な文章なのに、聞き取れない・・・というのは、こういったリエゾンが、原因です。
英語を聞く時(読む時)、前置詞の用い方にも、注意をしましょう。
前置詞を上手に使える人は、かなりの英語上級者と言えると思います(^O^)
英語は音とリズムが命
単語や句動詞をただ覚えただけでは、英語は話せる・聞けるようにはなりません。
言葉は音で成り立っています。
まして英語は、日本語より遥かに音の種類や組み合わせが、多い言語なのです。
まずは、正しい音を入れていきましょう。
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私もこのまま使い方できない日本人のうちの1人です(>_<)
これってどうやって覚えたら良いんですかね?
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>ViVi-Joyさん
こういうのはもう、まるごと覚えるしかないです。
このシチュエーションでこう言う、というふうに覚えないと、実際に使えないです。
大抵みなさん、コマ切れに覚えるんですよ。
そうではなくて、フレーズまるごと覚えることが大事です。
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brush up on my English とは、以前覚えていた英語を勉強し直すという含みなのか、それとも、ただ単に英語に磨きをかけるという意味なのか、あるいは文脈次第でどちらにも変化するのか、そのへんの微妙な違いがようわからんです・・・。(T_T)
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>週末ゆる農民 (やる気スイッチが接触不良気味)さん
普通は、単に英語に磨きをかける、という意味だと思いますが、
文脈によっては、サビ付いた英語スキルをもう一度取り戻す、
という風にも使えますね♪(゚▽^*)ノ⌒☆
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to meと for me 、状況に応じて使っていますがずぱっと的を得た言葉で説明できないことに気づきました。模索中です、、、。アドバイスお願いします。
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>keilynさん
to/forは、フレーズ毎に覚えるしかないです。
イメージとしては、toのほうが直接的、forのほうが間接的。
ただ、必ずしもそうとは限りません。
present for youとは言っても、present to youとは言いません。
give it to me とは言ってもgive it for meとは言わない。
こういうのは丸飲みして覚えるしかありません。
理由とかを考えると、そこでstuckして前に進めなくなります。
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横綱3人が、通勤電車に乗ってきたら、
まわりの人はすごく困りますよね。(´□`。)
横綱に目をつけた知人の方のセンスは抜群です!
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>ビジネス英語のフレームワーク by 青野仲達さん
昔、駅のエスカレーターにお相撲さんが乗ってきて、困ったことを思い出しました(笑)
横を通れないんですよ(爆)
乗り換えで急いでいたので、ちょっとイラッとしました(^_^;)
スポーツ選手ならエスカレーターなんか乗らずに階段使えよ!
とその時は思いましたが、足腰が負傷してたのかもしれませんね。
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参考になりました。ありがとうございます。
先日高校生にそれをきかれまして。いろんな場面を浮かべて説明したものの最後は自分で感じて覚えて、なんて言葉で締めくくりました。
ちなみにカウンタックは車種です。
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>keilynさん
むむむ・・・車種というのは何でしょう(^_^;)
どうも車関係は無知なもんで・・・
まあ、自分が乗ることは一生ないと思うので、かまいませんが(苦笑)
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スウェーデン語も前置詞は本当に困りものですよ。しかも英語より選択の幅が少ないということです。
(つまり、この場合はこの前置詞じゃないとダメ!という確率が高い)
日本語話者でも、「は」と「で」だけでなく「では」とか「での」とか使えたらかっこいいですね!
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>スウェーデン語通訳・翻訳さん
前置詞と冠詞は、ノンネイティブにとってはどこまでも大変です。
スウェーデン語も、やっぱり前置詞が大変なんですね。
この辺はヨーロッパ言語共通なんでしょうな。
たまに、格助詞すらまともに使えてなくて、外国人が書いた文章かな、
と思っていたら日本人の高校生が書いたものだったりして、衝撃を受けることがあります。
ゆとり教育、ここに極まれり、という感じです(´∩`。)
学生の頃から前置詞に関しては興味を持っていて、知識さえ身に付けば習得できると思ってましたが・・・。
2つ並んでの使用は、本当にネイティブ並のセンスが必要ですよね。
これからは、今まで以上に意識して前置詞を見ていきたいです!
貴重な記事をありがとうございました!
よかばんさん
コメントありがとうございます。
前置詞は、おそらく英語学習者(ノンネイティブ)にとって、
永遠の課題だろうなと思います。
限りなくネイティブに近付くのに、前置詞と冠詞はいつもチャレンジですね。
お互い、がんばりましょうo(^-^)o