イングリッシュブートキャンプ:由美です。
更新の励みになります。応援の1クリック、よろしくお願いします
↓ ↓ ↓
携帯はこちらへ⇒人気ブログランキングへ
さて、日本人が英語を学ぶのと、英語ネイティブが日本語を学ぶのとでは、どちらが大変か。
という問いは、昔から結構よくされているように思います。
書き言葉、という点においては、日本語のほうが大変のような気がします。
日本語は結構話せるけど、読み書きはちょっと・・・というネイティブは結構いますが、
その逆パターン、つまり読み書きはできるけど話せない、という人に出会ったことがないからです。
それに対して、日本人の場合は、これのまったく逆だ、と言ってもいいのではないでしょうか。
読み書きならそこそこ(あくまでも、そこそこです)できるけれど、聞けない、話せない。
これはもはや、日本人英語学習者のデフォルトかと思うくらい、多いように思います。
で、なぜそういうことになるのかというと、非常に乱暴な言い方をすると、
英語ネイティブにとって、日本語の音自体は、それほど難しくないからです。
聞けない音というのは、ほとんどありません。
だから、ある程度訓練すれば、わりとすぐに話せるようになります。
元から音が聞けているので、慣れればいいだけの話だからです。
けれども日本人にとって、英語は音自体がレンジが広すぎて、まともに聞こえていません。
まずは、英語の音が聞けるようになることが、非常に重要なわけです。
聞けない音は、発音もできませんから、話すのも難しくなります。
そんな英語ネイティブにとって、唯一困難な日本語の音があります。
それは、なんでしょう?
こたえは、
長音と促音です。
英語には、長音と促音がないのです。
長音とは「ー(棒線)」で伸ばす音です。
たとえば、英語。
これは、書くときは「えいご」ですが、実際の発音は「えーご」ですね。
この「えー」というのが、長音です。
他にも、大阪(おーさか)、お母さん(おかーさん)、裕子さん(ゆーこさん)など、
日本語には、長音がものすごく多いのですが、これがネイティブ泣かせなのです。
促音は、「っ・ッ(小さなつ)」です。
切符(きっぷ)、買って(かって)、作家(さっか)、などなど、これも日本語には多い。
そして、英語には促音がありません。
これらも、英語ネイティブには判別が困難な、非常に難しい音となります。
ええーーー、と思ったあなた。
はい、意外ですよね?
私たち日本人にとっては、なんで判別できないのか、不思議なくらいです。
でも、ネイティブは、「おばさん」と「おばあさん」、「おじさま」と「おうじさま」
の区別がつかないだけでなく、「来て」「切って」「聞いて」の区別も難しいのです。
かなり日本語が堪能な人でも、これだけは最後の最後まで、苦労するようです。
私の周りのネイティブは、日本語がペラペラという人が、とても多いのですが、
彼らですら、「長音と促音は聞き取れるけど、言おうとすると上手く言えない」ことが多い。
たとえば、「常温」という単語。
私の友人は、レストランで赤ワインを注文する時、店員に「常温ですか?」とよく尋ねます。
日本のレストランは、そこそこ高級な店でない限り、赤ワインを冷蔵庫で冷やすんですよね。
実際、安物の赤ワインは、冷やした方が飲みやすい(笑)
海外では、赤ワインが冷やした状態で出てくることは、まずありません。
なので友人は、それが嫌なので、必ず注文する前に常温かどうかを、確認するわけです。
で、この「常温(じょーおん)」という発音が、くせものなんですよ。
日本語ペラペラの彼ですが、定員に何度も聞き返されることが、少なくありません。
ネックは、長音なんですね。
本人はちゃんと「じょーおん」と言っているつもりなのですが、どう聞いても、
「じょおん」としか聞こえない。
いきなり「じょおんですか?」と言われたら、店員も何のことかわからないでしょう。
長音と促音、これは英語ネイティブにとっても、最も難関だといって良いでしょう。
逆に、私たちはこれらの概念、つまり母音をいちいち、長音、促音として判別してしまう、
という足かせがあるのだということも、知っておくといいと思います。
外来語(カタカナ語)を例に取ってみましょう。
コーヒー、ポット、キャッシュ、ボート、クレジットカード・・・・
ほら、長音と促音のオンパレードですよね。
面白いのが、ホットコーヒー。
これ、hot と coffee ですが、最初の母音はどちらもOで、同じ音です。
あえてカタカナにするなら、「ハァ(最後のTは聞こえてきません)」「カァフィ」です。
同じ音なのに、方や促音でホット、方や長音でコーヒーです。
私たちの耳は、勝手に長音と促音を、英語にもあてはめてしまってるんですね。
繰り返しますが、英語には長音も促音もありません。
カタカナ語を見た時、「-」や「ッ」があったら、それは日本語感覚なんだと思いましょう。
以上、英語ネイティブの苦手な音、のお話でした。
この記事が役に立ったという方は、ポチっとお願いします
↓ ↓ ↓
SECRET: 0
PASS:
そう言えば、私の通っている英会話サークルのアメリカ人女性講師は、「切手」と「来て」を言い分けられないと言っていました。その時に思ったのですが、英語の cut put hit 等は日本人から見ると「っ」が入っているのですが、これも本当は「ッ」なんて入っていないんでしょうね。なんていうか、t に移るタイミングが半拍早い(音楽で言えばシンコペーション)のが本当なのかなぁと思ったりしています。。。。
SECRET: 0
PASS:
長音と促音のお話は目から鱗でした!確かに英語ネイティブの方には難しそうですね。
実はアジア系の英語ネイティブの学生に日本語を教えていますが、彼等は長音と促音を理解できているようです。アジア系の言語に慣れていると、日本語の発音は楽なのかも??
ただ彼等の親がアジア出身でも、その子どもである学生達は英語が完全に母国語でした。
SECRET: 0
PASS:
>Seatrendさん
「来た(北)」「聞いた」「切った」の区別は、英語ネイティブには難しい。
長音や促音がないのは、英語に限ったはなしではないようで、
他の言語でもやはりこれらの概念がないものがあるようです。
日本人が、ジャズやポップス、ロックのリズムが苦手なのは、
促音が邪魔しているからだと、私は思いますね。
日本人がポップス(特に洋楽)を歌うと、なんか演歌みたいになるでしょう?
あれは、シンコペーションができない、裏打ちのリズムができないせいです。
なので、音感のある人は、やはり英語の上達も早いですね。
SECRET: 0
PASS:
>ポン太郎さん
アジア言語は、基本的には日本語と同じで口発声ですし、共通項が多いのでしょう。
二世や三世でも、親の言葉を聞いて育つと、本人は喋ることができなくても、
リスニングはできたりするので、やはり状況が違ってきます。
子どもの頃に、いかに色んな種類の音をたくさん聞くか、
というのはその後の言語力に多大な影響を与えます。
音楽教室に通うのも、いいですね。
SECRET: 0
PASS:
以前韓国人の友人が「来て下さい」と言いたい時、いつも「きって下さい」と言っていたのを思い出しました。
私の苗字は、夫がイタリア系アメリカ人なので、3音節でそのどれもに母音がついていて、一見すると日本語に見えなくもないです。ですが、これを日本人が普通に読むと、英語で発音する時とは違って第一音節が強く読まれてしまう、と判断できました。英語では第2音節が強く発音されます。だから大使館経由の日本の役所への婚姻届のカタカナ欄には、見た目にはない、小さい「ッ」を第2音節後に入れました。こうすることで英語での呼ばれ方に近くなりました。長音にしとけばイタリア語っぽかったかな、と後になって思いましたが、それで呼ばれてもきっと気づかないか、調子が狂うとかぼやいていそうなので、○○ッ○で通します。
「あと苦手なのは、長音と促音だけなんだがなぁ」とかいうぐらい、夫の日本語が上達してくれるといいんですが、気長に待つとします。本人は、うちの母とスカイプした時に「お母さんは忙しいです」と言いたかったのですが、「お母さんは難しいです」と言ってしまったくらいのレベルなんですけどね・・(~_~;)(←どちらも5音節の「イ形容詞」だってことで混同してます)。
SECRET: 0
PASS:
>dezizさん
韓国語にも、促音はないのかもしれないですね。
あと、韓国人はZの音が苦手ですね。
イタリア語って、日本人には発音しやすい言語かなと思います。
スペイン語なんかもそうですが、音という点では英語よりは入りやすいかと。
ただ、文法が面倒なんですよね(^_^;)
書き言葉と話し言葉にギャップがあるのも、難易度を上げていると思います。
英語ネイティブは「お母さん」も言いにくい単語ですよね。
OKASAN(おかさん)みたいになってしまいますね~
SECRET: 0
PASS:
韓国語だと「来て」は「きって」か「きで」になってしまいますからね(^0^;)←母音の後の[t]は濁るか濃音になります。
「ザ」は「ジャ」になってしまいます。
日本人はスペイン語は発音しやすいようです。
SECRET: 0
PASS:
>カオリンさん
「きで」になるのは、中国語もそうですよね。
アグネス(チャン)の日本語、「わたしは」が「わだしは」になるんですよね。
なぜ濁るんだろうと子ども心に不思議でした。
韓国人は、「ございます」が「ごじゃいます」になりがちですね。
Zの音がないんでしょうね。