英語は、文字と読み方が一致しない、非常にやっかいな言語です。
日本語の場合、「たこやき」と書いてあれば、間違いなくTA-KO-YA-KIと発音しますね。
つまり、文字と読み方が一致しているのです。
唯一の例外が、Uを含む単語に起こる無声化現象です。
ありがとうございます、A-RI-GA-TO-U-GO-ZA-I-MA-SUは、
最後のSUは無声化してほとんど母音のUが聞こえてきません。
A-RI-GA-TO-U-GO-ZA-I-MA-Sと発音するんですね、標準語の場合。
タクシーは、TA-KU-SI-Iのはずですが、
ほとんどの日本人はこれを、TA-K-SI-Iと発音しています。
つまり、子音の後のUが無声化するのです。
これが関西方言になりますと、子音の無声化はほとんどありません。
なので、「ありがとうございますぅ」と、最後の母音が強調されて聞こえます。
関西出身者がアナウンサーを目指す時、この子音の無声化について徹底的に矯正されるそうです。
話が長くなりました。
英語のお話でしたね。
英語はスペリングと読みが一致しないことが多いんですね。
たとえば、下記の単語を見てください。
ant / aunt
air / heir
right / write

これらは、全く同じ発音ですがスペルが違う単語です。
このあたりは、別段驚くほどのものではないかもしれません。
中学の時に習ったなぁ、と思いだされるかたも結構おられるのではないでしょうか。
では、次はどうでしょう。
career / Korea
guerrilla / gorilla
heroin / heroine

これらも、やはり全く同じ発音なのです。
キャリアとコリア、ゲリラとゴリラは英語では同じ発音です。
また、麻薬のヘロインと女性主人公(日本語ではヒロインと言いますね)も同じです。
英語のやっかいなところは、母音があまりにも種類が多いことなんですね。
日本語には母音はたったの5つしかありません。
英語は、複合母音を入れるとゆうに20を超えます。
従って、“a”と書いてあるからといって必ずしも「ア」とは発音しないんですね。
日本人は子音(t/th, r/lなど)にばかり注目が行きがちですが、
母音こそ聴き分けにとって非常に重要な部分を占めているということが、わかると思います。
ちなみに、コメディアンとカメレオンは英語だと非常によく似た音です。
comedian [kəmi’ːdiən]
chameleon [kəmi’ːliən]

“d”と“l”は単語の真ん中に来ると、音が極めて弱くなるため、区別がつきにくいんですね。
このように、スペルは全然違っても、同じ発音になる単語は山のようにあります。
スペリングの罠にはまらないようにしましょう。
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