失敗しないスクール選び－その２

英会話スクールを選ぶ際に注意しなくてはいけないことは、
講師の質はもちろんですが、スクールが健全な経営をしているかということです。
経営状態の危ないスクールには、ある特徴が見られます。
それは、
スクールスタッフがころころ変わる。
スクールがきれいに清掃されていない、どこか荒んだ雰囲気がある。
家具や調度品がいつのまにかなくなっている。
スタッフ（講師含む）に覇気がない。
講師がすぐに辞めていく。
スタッフがしょっちゅう入れ替わるのには、当然理由があります。
労働条件が悪い、または給与支払いが延滞しているなど、
社員が居付かない理由があるからころころ変わるのです。
家具や調度品がいつのまにかなくなっている、というのは、
業者がやってきて撤去したということです。
つまり、スクールの経営状態が悪化したために、高価な調度品をレンタルするだけの
バジェットが出せなくなった、ということです。
また、良い講師というのは、他にもっと良い条件のスクールがあれば、そちらに移っていきます。
ネイティブの講師など、帰国するわけではないのに辞めて行く人は、
大抵がこのパターンです。
企業の専属トレーナーの職に就いたり、大学の講師の口が見つかれば、
安月給の英会話講師などすぐに辞めてしまいます。
こういった状況が見られるスクールは、経営状況が芳しくないので、
たとえトライアルレッスンがよかったとしても、入会しないほうが無難です。
この先生がいるなら・・・と思って入会しても、その人はすぐに辞めてしまうかもしれません。
また、月謝制であればいいですが、3か月、半年といったコースを一気に支払うシステムの場合、
潰れてしまったら支払った授業料は戻ってきません。
では、キャッシュオンでやっているような、マンツーマンレッスンはどうでしょう。
これは、ある一定の層には効果的です。
それは、上級者、または海外在住経験者といった、すでにある程度英語が話せる人です。
英語に関してはほぼ不自由ないけれど、今現在使う機会がないので忘れてしまいそう。
それを防ぎたい、英語を話す場が欲しい、そういう人にはこの手のレッスンはぴったりです。
逆に、そういう人でない限り、あまり効果的ではないということです。
カフェなどでマンツーマンで行われるレッスンには限界があります。
周りの会話がうるさくて集中できなかったり、
逆に、周りに迷惑にならないように比較的小さな声で話すため、発音指導ができなかったり、
といった難点があるからです。
英語は、当たり前のことですが、話す訓練をしなければ話せるようにはなりません。
そのためには、手本（講師）について何度も繰り返して声を出すことが必須です。
静かなカフェで、大きな声でリピート練習することはほぼ不可能でしょう。
つまり、上級者以外の人には、非常に不向きなレッスン形態なのです。
同じく、オンライン英会話、スカイプ英会話なども、上級者向けと言えます。
東京や大阪などの大都市圏であれば、外国人も多いので外国人の友人が作り易い。
けれども、地方となるとそうはいきません。
留学後せっかく身に付けた英語力が落ちてしまうのは、もったいない。
そういう人に、このオンライン英会話はピッタリと言えます。
では、中級以下の人はどうすればいいのでしょうか。
初級～初中級レベルというのが、日本人学習者の大半を占めています。
このレベルの人たちに必要なのは、まずは知識のインプットです。
昔、中学高校で学んだ知識をもう一度整理し直し、不必要なものをそぎ落とし、
優先順位の高いものを取り入れる。
この作業からスタートしなくてはなりません。
ネイティブスピーカーで、日本人が中学や高校でどのように英語を勉強してきたのか、
身を持って知っている人はほぼ皆無といっていいと思います。
もちろん、TESOL（英語教授法）の資格を持った優秀な講師もいますが、
そういう人は大学講師などをしていて、安月給の英会話スクールで教えたりはしません。
優秀な講師は、それなりのギャラを取ります。
安いギャラで働く講師は、その程度だということを忘れてはいけません。
もちろん、しっかりとしたバックグラウンドで大学講師などをしつつ、
空いた時間帯で個人レッスンをしているネイティブの先生もいることはいるので、
そういう人に教えてもらうのは、効果があると思います。
初級レベルの学習者で、どうしてもネイティブに習いたいという人は、
講師がTESOL保持者かどうか、また日本語を堪能に話せるかどうかという点を、
必ず確認するようにしてください。
現実的に、そういうネイティブ講師を探すのは非常に困難です。
なので、初級者には日本人の講師がベストなのです。
日本で教育を受けた人であれば、英語の知識はすでにある程度あります。
それを上手く引っ張り出し、耳と口に繋げていくというプロセスが重要で、
ネイティブの講師にこれができるひとは、まずめったにいません。
英会話スクールでトライアルレッスンを受ける場合も、ネイティブの講師ではなく、
必ず、日本人講師を指名するようにしましょう。
トライアルの場合、スクールで一番定評のある講師を出してくるはずです。
その人を気に入ったら、その人に常に指導してもらえるのか、聞いてみるといいと思います。
その時点で、あなたはズブの素人ではない、という印象をスクールスタッフに与えることになります。
あ、この人は一筋縄ではいかないな、適当に言いくるめることは難しいな、
とスクール側は思うはずなので、今後無理な契約に持って行かれそうになったり、
不必要な講座を取らされたりといった目に合うことは、ほぼなくなるでしょう。
また、繰り返しになりますが、3か月前払いといった契約（大手の場合は大抵そうです）は、
リスクがあるということを頭に置くべきです。
ある日突然、もぬけのカラ・・・なんてことになりかねません。
できれば、月謝制のスクールを選びましょう。
もしくは、地域に密着したスクールなどもいいでしょう。
地域密着型の小さなスクールですと、ある日突然社長がトンズラ・・・とはなりにくいからです。
ともあれ、まずは自分の目的、レベルをしっかりと把握し、
なるだけリスクを避けるということが大切なのです。
以上、失敗しないスクール選びでした。
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