イングリッシュブートキャンプ:由美です。
英語学習の王道のひとつとして、音読の重要性はよく言われるところですね。
では、音読とはなんでしょう?
英文を声に出して読むこと?
いえいえ、それだけでは正しい音読訓練とは言えません。
間違った音読方法は、逆に英語習得の足かせになることもあるのです。
ではどうすれば、音読を効果的にすることができるのでしょう?
誰でもできる音読方法について、ご紹介していきますね。
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読む力と聞く力は比例する
よく「英語は読めるけど聞けない」という人がいますね。
メールのやりとりはできるけれど、電話となると相手の言っていることが聞き取れない。
なぜでしょう?
そもそも読む力と聞く力は、同じ”receptive skill”(受動的な技能)なので、すらすら読めれば問題なく聞けるはずです。
にも拘らず読めるけど聞けないということはつまり、本当は読めていないんですよ。
読めていると思っているだけです。
語学の習得に、音読は非常に効果的です。
これは誰もがそう、認めるところでしょう。
でもこれ、間違ったやり方をすると逆効果になってしまう両刃の剣なんですね。
自分では読めているつもりで、どんどん間違った方向に突き進んで行ってしまう。
ふと振り返ると、「あれ・・・ここはどこだろう」と、英語学習の暗い森に迷い込んでしまうのです。
正しく読めれば、必ず聞き取れる
突然ですが、この動物が何かわかりますか?
オオカミに似ていますが、違います。
これはcoyote で、アメリカにいる野犬と狼を足して2で割ったような、野生動物です。
では、この“coyote”、読めますか?
コヨーテじゃないですよ。
発音は、こちらで聞けます。
coyote は、カヨウディですね。
これをコヨーテと読んでいると、ネイティブにカヨウディと言われた時、理解することができません。
単語レベルだけでなく、チャンクやフレーズでも、同じことが言えます。
たとえば、What do you mean by that? という文。
これをあなたは、どう読みますか?
「ホワット ドゥ ユー ミーン バイ ザット」と、読んでいませんか?
そう読んでいたとしたら、えらいこっちゃです(笑)
もちろんどう読んでも、この文章が「それはどういう意味ですか」という意味であることは、中学英文法を理解している人であればわかります。
なので、この文章を“読んで理解する”ことは、できるわけです。
それがいわゆる、「日本人は読むのは得意だ」という世間一般の認識と、結びつくのです。
けれども、もしあなたがこのフレーズを「ホワット ドゥ ユー ミーン バイ ザット」と読んでいたら、ネイティブの英語を聞いた時に理解できないでしょう。
なぜなら、実際の音は全然違うからです。
英語は音が繋がる(リエゾン)、また音が脱落する(リダクション)ことが多い言語です。
そういう基本ルールを無視して、自己流に読んでいると、本当の音が聞き取れません。
What do you mean by that?は、あえてカタカナにするなら、「ワドゥヤミーンバイザッ」です。
音読する時にちゃんと、「ワドゥヤミーンバイザッ」と、読んでいますか?
読んでいれば、ネイティブに言われた時に、ちゃんと聞き取れるはずです。
間違った訓練はけがの元
間違った読み方で音読訓練を積み重ねると、間違った音が身に付いてしまいます。
語学学習はスポーツによく似ています。
なので、スポーツを例にして考えると、よくわかるのです。
テニスやスキーをしていると仮定しましょう。
その時、正しくないフォームを何度も繰り返し練習していると、悪い癖が付いてしまいますね?
そしていったん付いてしまった癖を修正して、正しいフォームを身につけるのは、かなり大変で時間がかかってしまいます。
スポーツの場合、間違った動きやフォームは、事故や怪我の元です。
実際に筋肉を傷めたり故障したりするので、最初に徹底して基礎訓練をします。
けれども語学の場合、怪我することも痛い思いをすることもないので、そのまま延々と間違ったフォームで走り続けてしまうのです。
これではいつまで経っても、「読めるけど聞けない」状態から脱却することはできません。
必ず自分の英語を録音して聞く
音読練習をする際に必ず心がけたいことは、音源のあるものを使うということです。
内容は、どんなものでもかまいません。
自分が興味を持てるものが、一番とっつきやすいのでおススメです。
料理が好きなら、料理関係のもの。
ファッションが好きなら、ファッション関連の記事。
株が趣味なら経済関連のものというように、自分の得意分野から入りましょう。
ただし、必ず音源のあるものを、選ぶこと。
まずは音源をよく聴いて、スクリプトを見て、音を確認します。
自分が思っていた発音と違う場合は、何度も練習して正しい発音で言えるようにしましょう。
さらに、音読する際に自は必ず分の声を録音しましょう。
そしてそれをネイティブの音源と、聞き比べるのです。
どこが違うか、なにが違うのか。
そうやって正しい音に修正していく訓練をして初めて、音読練習をしたことになります。
きちんと読むこと。
これは、案外やっていない人が多いと思います。
読めれば聞けます。
読めるのに聞けないという人は、もう一度自分の英語を、客観的に聞いてみてください。
必ず新たな一歩が、開けるはずです。
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音読練習で気を付けるべき3つのポイント
では、具体的にどうやって音読練習をすればいいのでしょう?
先ほど、語学とスポーツはよく似ていると言いました。
スポーツの基本は、正しく体を動かすことですね?
テニスにせよ野球にせよ、ラケットを持つ姿勢、打つ姿勢、投げる姿勢など、基本フォームが重要でこれを何度も繰り返し練習します。
これがきっちりできていないと、どんなスポーツも上達しません。
語学も同じです。
基本フォームが大事なのです。
すなわちそれは、正しい発音で読む、話す、ということ。
言葉を習得する上で、最も基本となるものです。
それができないと、上達は難しいのです。
以下、音読練習をする際に気を付けるべき3つのポイントです。
ポイント① 発音の基本ルールを知ること
繰返しになりますが、間違った音を声に出して繰り返し読んでいると、間違った音が定着してしまいます。
そうならないように、正しい発音を心がけましょう。
音読のやり方を、動画で解説したので、こちらを参考にしてください。
動画に出てきた例文です。
Just give me a call when you get to the station.
読むときのポイントは、動画の中でも解説していますが、音の繋がり(リエゾン、リンキング)とリズムを意識すること。
英語は、日本語とリズムが根本的に違います。
音楽で例えるなら、日本語は演歌、英語はジャズやロックです。
ジャズを歌っているつもりが演歌になってしまった・・・なんてことにならないように(笑)
また、音の繋がり(リエゾン、リンキング)は、私たち日本人が、不得手とするところです。
when you はwhenの語尾のnと、youの頭のyが繋がるため、ny(ニュ)となります。
ウェン ユーではなく、ウェニュとなるわけです。
音が脱落するパターン(リダクション)も、多々あります。
justの語尾のtは脱落するので、ジャスとなります。
また、give me のvも脱落して、gimmeとなります。
こういった発音のルールを、まずは知ること。
知らないと、いつまでも自己流に、
「ジャスト ギブミー ア コール ホウェン ユー ゲット トゥー ザ ステーション」
といった、日本語英語で読み続けてしまいます。
ポイント② 苦手な発音を知ること
音読をしていくうちに、つっかかって読めない箇所や、つまずく箇所が出てきます。
その時に、適当にごまかしてしまわないこと。
なぜつっかかるのか、何が原因なのかを突き止めましょう。
そうすることで、自分の苦手な発音が何か、知ることができます。
スポーツにおいて、これは誰しもやっていることです。
自分の苦手な動きや、投球パターンを、スルーする人はいませんね?
苦手を克服するべく、どうすればいいか上手い人のビデオを見て研究したり、アドバイスを仰いだりして、なんとか上達するよう努力しているはずです。
英語も同じです。
つっかかるところは、自分の苦手な音のパターンなのです。
それを知ることは、語学を習得するのに欠かせません。
スムーズに言えないフレーズや単語は、千本ノックのように何百回と、繰り返し練習しましょう。
正しく発音できるフレーズは、必ず聞き取れます。
つまり、聞き取れないフレーズは、自分で言ってみたときに言えないことがほとんどなのです。
ノンネイティブの英語、アジア人同士で会話する時は問題なく聞き取れることが多いのに、相手がネイティブになると、途端に何を言っているかわからなくなる、なんてことはないですか?
そういう人は、英語本来の音を正しく認識できていません。
言えない音は聞けません。
正しく音読することは、リスニングを引き上げることにも、繋がるのです。
ポイント③ どんどん新しい素材にチャレンジする
一通りスムーズに音読できるようになったら、さっさと新たなものに取りかかりましょう。
何度も繰り返しやって覚えるまでやりきるよりも、どんどん新しいものに移る方が、飽きが来ません。
新しい英文にたくさん触れることで、また苦手なパターンに出くわします。
初めてのパターンもあれば、以前にも似たような音の組み合わせや、リズムだったりすることもあります。
多くの英文を読むことで、fluency(流暢さ)も上がっていきます。
特に中上級者は、知らない単語がどんどん出てくるような、未知の文章にもチャレンジしてみましょう。
内容は、最初のうちは、なるだけ興味のある分野を選ぶようにしましょう。
それが長続きする秘訣です。
回数をこなすことは、スポーツにおいても重要ですね。
語学も、声を出す・口や顎の筋肉を動かす、という点でスポーツと同じです。
何度も何度も反復訓練をすることが、上達の近道なのです。
面倒くさがらず、地道にトレーニングに励みましょう。
★おまけ:ストップウォッチを使った音読練習のデモンストレーション★
実際にYumiが初見で英文(パッセージ)を読む、というのをやっています。
1分半くらいで読めるかな・・・と思いきや、意外な結果に(^ ^;)
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英語は音とリズムが命
これまで自分の発音に関して無頓着に来てしまった・・・というあなた。
それが、英語のリスニングが伸び悩む原因かもしれません。
自己流で音読すればするほど、間違った音が脳内に定着します。
そうなってしまうと、実際にネイティブが話す英語が聞き取れません。
いやいや、ネイティブのレッスンを受けているけど、ある程度聞き取れるし通じる・・・という人もいるかもしれません。
でもそれは、あくまでも日本人の英語に慣れている英語の先生だから、なのです。
日本人に英会話を教えているネイティブは、日本人英語に慣れています。
また、日本人が聞き取りができないことも重々わかっているので、聞きやすいように話してくれています。
また、日本にいる外国人は、基本的にみな日本が好きな人たちです。
日本語英語に対しても、一生懸命聞いて何を言おうとしているのか理解してくれます。
けれども、一歩日本の外に出るとそうではありません。
実際にアメリカなどに旅行して、現地のスタバなんかで店員とやりとりしてみたら、ビックリするほど相手の言っていることがわからない、こちらの英語が通じない、なんてことになったりするのはそのせいなのです。
発音にはルールがあります。
間違った音を何度も練習していると、正しい音は聞けません。
まずはルールを知り、正しく理解するところから始めましょう。
『Yumiの脱カタカナ英語マニュアル』は、多くのビジネスマンやミュージシャンから絶大な支持を受けている、Yumiの英語発音教本です。
英語の基本発声である喉の開き方から、個々の子音や母音はもちろんリエゾンやリダクションまで、段階を踏みながら習得できるようにまとめられています。
『脱カタカナ英語マニュアル』
-テキスト102ページ(PDF)
-音声90分(MP3)
-動画40分(MP4)
マニュアルの詳細、サンプルはこちら♪
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私は活字中毒なんですが、目が非常に悪く疲れやすいので最近はオーディオブックをよく利用します。
在米28年で英語の聞き取りはほとんど問題ないのですが、それと同じ発音をしようと思うとむつかしいです。長くしゃべればしゃべるほどあごの筋肉が疲れておかしくなってしまいます。
発生の問題もあると思います。おなかから声を出すのは体力がいります。
それで大声を出して相手にむっとされた経験もあります。若い頃に由美さんにお会いしたかったです。
carolinakikiさん
コメントありがとうございます♪
オーディオブックですか。
Audibleとか、海外では一般的ですよね。
私も最近は視力がどっと落ちて、特にモニターを見ると疲れがひどくなります。
発声ですが、声を大きくすると怒っているみたいになるので、
声のトーンは上げず、お腹から息だけを吐き出すといいですよ。
試してみてください。