このブログは、一応英語ブログに属するものだと思います。
英語学習者を対象としたブログはたくさんありますが、その多くがTOEIC関係のものです。
そういったブログを批判するつもりなど毛頭ありません。
ただ私は、英語(に限らず外国語ならなんでも)を学ぶ目的は資格取得のためではなく、
実際にネイティブ(またはノンネイティブ)とコミュニケーションが取れるようになること、
また、外国語を知ることで日本を外から見られるようになることだと思っています。
なので、TOEICなど英語資格のスコアアップのためのテクニックは書かないようにしています。
点数アップのためのコツやテクニックを知りたいという方は、
他に書いている方がたくさんいらっしゃるので、そちらをご覧になったらいいと思います。
以前も書いたことですが、中級レベル以上の学習者と、ビギナーとでは、
英語を学習するにあたって大きく違ってくる点がいくつかあります。
日本人学習者の多くは、false beginner(初中級者)だと言われています。
基本文法を一通り理解していて、辞書引き引きであれば長文も読めるけれど、
実際にナチュラルスピードの英語を前にすると手も足も出ない、というレベルがこれです。
中には、英検2級やTOEIC800点といったハイスコアを持っている人もいます。
みな、共通しているのが、実際のコミュニケーション力が低い、ということです。
では、そういったレベルの学習者に必要なことは何か、注意すべき点は何なのか。
それについて、お話ししたいと思います。
まず知っておくべきことは、
ちまたでやたら目にする学習法は、ほとんどが上級者向けだということです。
聞き流すだけで英語がわかるようになる。
CNNやBBCのニュース英語を読んでみる(聞いてみる)
英字新聞やNewsweekなどの記事を読む
オンラインやメールを使ってネイティブとやりとりをする
海外ドラマを見る
こういった学習方法は、上級者には非常に効果があります。
けれども、初級レベルの学習者には、向いていません。
初級者は、まずは文法、語彙などのインプットから始めないといけないからです。
特に、聞き流すだけの学習法というのは要注意です。
英語を聞けば聞くほど、英語の音が聞き分けられなくなるリスクが高くなるからです。
渡辺千賀さんのブログでも書いておられますが、人間の脳は、既知のものを強化する傾向があります。
つまり、知らない音を聞いた場合、それを既に知っている音に置き換えてしまうのです。
これが、RとLの混同の大きな要因にもなっています。
初級学習者で、RとLの区別の付かない人がやみくもにネイティブの英語を聞いていると、
「ラ、リ、ル、レ、ロ」という認識がさらに強まるだけで、
RとLの区別がよけいに付かなくなっていくという恐ろしい現象があるのです。
聞き流すだけの学習法は、かなりの上級者、インタビューやニュース英語なら難なく聞き取れる、
ネイティブとの会話も1対1なら何の問題もないが、映画や複数の人たちとの雑談となると厳しい、
といったレベルの人にしか効果はありません。
効果がないだけならいいのですが、現状を悪化させる危険性さえあるということを知っておくべきです。
また、難しい記事を読むというのも、効果的ではありません。
語彙力もないのにやみくもに難解な文章を読んでも、途中でギブアップしてしまいます。
それどころかモチベーションが下がってしまうことにもなりかねません。
同様に、子供向けの小説やファンタジー小説などに手を出すのも禁物です。
子供の語彙をなめてはいけません。
日本語でも同じですが、子供には子供特有の語彙というのがあります。
ネイティブでもない日本人が、そういった語彙を知っているはずもなく(また知る必要もありません)、
1ページも進まないうちについていけなくなります。
Harry Potterシリーズなど、言語道断です(笑)
まずは、地味だと思われるかもしれませんが、必要な単語や例文を覚えるところから始めましょう。
単語や文法を頭の中に叩きこむ、一つ一つの音の違いに気付くためにシンプルなフレーズを何度も聞く、
という根気のいる作業を避けて語学を習得することはできません。
初級者は、これが絶対に必要です。
他にも、初級学習者がはまりがちな失敗があります。
それについては今夜9時にアップします。
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初級学習者がハマる落とし穴
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こんばんは。
Harry Potter(笑)まさに今読んでた最中でしたが…駄目なんですね。確かに、ろくに内容が理解出来ません。もう少し英語力が向上するまで保留することに致します。
質問ばかりで申し訳ないのですが、沢山市販されている英語のテキストの中で、Yumiさんから見て、初級・中級者が使っても大丈夫だと思われるものはありますか?
「ハートで感じる英文法」という本など、どうでしょうか。使ってみて、とても解りやすいと感じたのですが、ご覧になった事おありでしょうか。
あと、日本のコミックの英訳版とか。
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>ギルさん
ハリーポッターを読むことがダメなわけではありません。
ただ、内容がわからないのに読み進めるのは、大抵の人にとって苦痛以外の何ものでもないわけで、
そこで挫折してしまうことのほうが多いんです。
そうなると元も子もないので、無理に手を出さないほうがいいということです。
何が何でも辞書を引き引き最後まで読破してやる!
という根性の人もいるでしょうし、そのまま実際に完読する人もいるでしょう。
ギルさんがそのタイプではないとは言い切れません。
また、ギルさんのレベルがわからない以上、おススメ教材とひとことで言うのは難しいのです。
ハートで感じる英文法は良い本だと思います。
あれは素晴らしいです。
多読のススメをこちらの記事で書いているので、ご参考まで↓
http://ameblo.jp/englishbootcamp/entry-10531629589.html
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お答え有難うございます。
Penguin Readersが面白そうですね。
最新記事の「Ten little indians」あー、こんな歌あったあった!と、懐かしく聴きました。アニメーションも何とも素朴な味がありますね。