英語は、日本語以上に“swear words”のバリエーションが多い言語だと思います。
“swear words”とは、罵倒語、汚い言葉という意味で、“curse words”とも言います。
日本語だと、「チクショウ!」とか「こんちくしょう!」とか、「この野郎」とか、
まあ、何かムカッと来たりイライラした時につい口に出してしまう悪い言葉のことです。
方言によってバリエーションはあるでしょうが、たとえば、私は関西出身ですが、
じゃあ関西弁でswearしてみろと言われると、パッとは出てきません。
チクショウとは言わないことは確かですね。
これは標準語です。
年配者(昭和ひと桁世代)なら「あほんだら」と言うところですが、これはもう死語ですね。
若い世代(というか私世代でも)はもう使いません。
せいぜい舌打ちするくらいでしょうか。
これに対して、英語は本当にたくさんの“swear words”があります。
今回は、一般的なものをいくつか挙げてみようと思います。
一番ポピュラーなのが、Shit!(クソっ)という表現でしょう。
日本語でもこれは言いますね。
ちなみに、日本語だと女性が「くそ~~~」なんて言うとちょっと眉をしかめられますが、
英語だと普通に使います(地方にもよりますが)。
他によく耳にするのが、
Damn!
Damn it!
Fuck!
といった表現ですが、まあ、あまりまねはしないほうがいいでしょう。
ShitとかDamnという言い方を、ちょっと柔らかくするために、
“Shoot”や“Darn”と言い変える人もいます。
“Oh my God!”のかわりに“Oh my Gosh!”というのと同じパターンですね。
ちなみに、日本でも一時とても人気のあったハリウッド女優、メグ・ライアンの口癖は、
“Fuck me!”だそうです(爆)
以前、アクターズスタジオのインタビューでそう答えていました。
これらの“swear words”はネイティブの人はよく口にするので、知っていたほうがいいですが、
実際に口にするのはちょっとやめておいたほうが無難でしょう。
アメリカの放送業界においては、放送禁止用語というものがあり、
それらの中に、いわゆる“four letter words”としては“Shit”と“Fuck”が含まれますが、
いつからか“Damn”は外されたようです。
あと、確か“Hell”も放送禁止だったように思います(この辺、不確かですいません)。
このクイズ番組で、Jon Bon Joviは自分が主題歌を歌った映画の製作年を間違ってしまい、
思わず小声で“Shit!”と呟いたところ“Nice language!”と司会者から諭されています(笑)
大体1分50秒くらいのところで見られます。

Jon Bon Jovi & Richie Sambora – Battle Of The Bons (Part 1)
ちなみに、こちらでは思いっきり“Damn!”と言っていますが(1分15秒くらいのところ)、
全員がスルーしています。放送禁止用語ではないというのがよくわかりますね。
最後のほうで、歌詞を当てるところで“hell”とみんなが言ってしまい、
今度はJonが「テレビでhellは言っちゃだめだよ」と独り言を言っていますが、これもみんなスルー。
生の英語という感じで、なかなか面白いです。

Jon Bon Jovi & Richie Sambora – Battle Of The Bons (Part 2)
ところで、この“swear words”もお国によって違ってきます。
イギリス人はめったに“Shit”とは言いません。
彼らがよく使うのが、“Bollocks!”です。
パンクバンドの代表格、Sex Pistolsのデビューアルバムのタイトルは、
“Never Mind The Bollocks”でした。
当時、邦題は「勝手にしやがれ!」と付けられていました。
ピストルズを知ったのは高校生の時でしたが、当時はイギリス英語など知らなかったので、
このbollocksの意味を知りませんでした。
私が持っていた辞書には載っていませんでしたし、英語の先生に聞いてもわかりませんでした(笑)
実際にイギリス人の友人や知人ができて、彼らがしょっちゅう“bollocks!”と毒づいているのを見て、
初めて意味(というか使い方)がわかったのでした。
オセアニアの人がよく使う“swear words”として代表的なのが、“bugger!”です。
これ、最初私は彼らが「馬鹿っ!」と日本語で言ってると思い込んでたんですね。
どんな外国人も「馬鹿」という日本語はすぐに覚えますから(笑)
それが、英語だと知ったのは結構最近です。
アメリカ英語で、“bummer!(チェッ)”とは言いますが、“bugger”は聞いたことがありませんでした。
というわけで、ひとことでスラングといっても、国によって違いがあるということです。
以上、米英豪のスラング講座でした☆
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