カタカナ英語の弊害についてしつこく書いていますが、
今回はちょっぴり番外編です。
カタカナ英語、または和製英語の特徴は、その発音にあります。
ローマ字読みしてしまったががめに、元の音は原形をとどめなくなる。
これが、日本人がリスニングを苦手とする一因となっている、というお話です。
APPLEはアップル、BEERはビール、CATはキャット、
というように完全に日本語化(ローマ字化)していて、
これが日本人の脳内にインプットされています。
けれども、ごく稀に、音から先に入ってきた外来語、というのもあるのです。
たとえば、神戸にあるメリケン波止場。
このメリケンとは何を指すかご存知ですか?
そう、Americanのことです。
実際に、Americanという音を聞いた時、最初の“A”は喉の奥で発声するため、
日本人には聞き取りにくい。
次のシラブル、“ME”のところにアクセントが来るので、
アメリカンではなくメリケンのほうが本来の音に近いのです。
こういう例は少ないながらもあるのです。
カクテル、なんかもそうですね。
スペルは、COCKTAILですから、ローマ字読みをするとコクテルにはるはずです。
でも、そうではなく“カクテル”で落ち着いたのは、
実際に耳に入って来る“O”の音が日本語の“ア”に近いからでしょう。
もうひとつ。
社交ダンスのひとつでもある、ジルバは何語でしょうか。
軽快なスウィングジャズに合わせて踊るあのダンスですね。
これは、“JITTERBUG”と綴ります。
Jitterbugとは神経質な人、という意味ですが、
小刻みに動きながら踊る様子を形容して付いた名前なのでしょう。
Jitterbugは、そのままローマ字読みすると“ジタ-バグ”になります。
けれども、ジタ-バグではなく、聞こえたままの“ジルバ”という呼び名で定着しました。
以前、リダクションのことを記事にしましたが、
“T”はリダクションされやすい音で、この場合のJITTERも、
破裂させずに次のRの音に吸収されるため、
ジダーという感じで聞こえます。
そのまま、BUGにつながるわけですが、“ER”も“BUG”も喉の深い部分で発声するので、
こもった音として耳に響きます。
ジルバ、というのは限りなく元の音に近い日本語を組み合わせた状態ですね。
このように、和製英語にも、音を重視したパターンがあるのです。
数は少ないですけどね☆
では、最後に、先日またしても逮捕されて実刑を食らった、
George Michaelの“Careless Whisper”を聴いてお別れしましょう。
なぜ、ジルバからこの曲なのか、わかった人は同世代ですね(苦笑)

なぜジルバか?-その答えは・・・
この曲を、かつて西城秀樹がカバーした時のタイトルが『抱きしめてジルバ』だったから。
ではみなさま、今週も張り切っていきましょう!
この記事が面白かったという人は、ポチっとお願いします音譜

人気ブログランキングへ
にほんブログ村 英語ブログへ
にほんブログ村


スポンサーリンク

関連コンテンツ