またまた、映画の話題です。
モントリオール映画祭で話題になった、『悪人』を見てきました。
ヒロインの深津絵里さんは最優秀女優賞を受賞していますが、
個人的には、ミスキャストじゃないかなぁと思いました。
もう少し泥臭い感じの女優のほうがよかったのではないかと。
同じことが妻夫木聡にも言えるんですけどね。
ビジュアル的に、きれいすぎる。
二人とも。
あと、見ていてどうしてもヒロインに感情移入できませんでした。
彼女が、ネットで知り合った男性に堕ちていくという、
その根源的な情熱というか、恋心みたいなものが、
私には「う~ん・・・」という感じで、理解できなかった。
昔、地味で男に縁のないOLが犯罪者に惹かれていく、という設定のドラマがあって、
OL役を桃井かおりが、犯罪者役を松田優作が演じていたんですが、
あれはものすごく説得力があった。
残念ながら『悪人』にはそこまでのパンチがない。
もちろん、恋愛がテーマではないんだから、と言われればそれまでなんですが、
でも、このヒロインの心情というのがなければ成り立たないお話なわけで、
そう思うのは私が女性だからかもしれませんが。
男性が見たら、また違った感想を持つのかもしれないですね。
ただ、テーマは良かったし、わきを固めるベテラン俳優陣もよかった。
というか、わきのベテラン陣で成り立っている映画のような気がする。
まあ、そこまでリアリズムを求めないのであれば、これはこれでありかなと。
キャスティングって大事だと思います。
美男美女で固めたほうが良い映画もあるけれど、
そうでないものもあるわけで。
ヒロインがきれいすぎる、というパターンで失敗しているのは、
『東京島』ではないでしょうか。
これ、桐野夏生の小説が原作なんですが、
ヒロインは40代の太ったオバサンなんですよ。
なのに、木村多江をキャスティングした時点で終わってます。
確かに彼女は年齢は40歳くらいだけど、見た目年齢が若い。
多くの美人女優さんに言えることですが、
アラフォーとはいえ、実質ルックス年齢20代でしょ?
特に日本人の場合、男女のルックス年齢にかなり差がある。
女性の見た目年齢=男性の見た目年齢-5~10
じゃないでしょうかね。
有り体に言うと、男性のほうが女性より老けてるんですよ。
女性は大抵実年齢より遥かに若く見えるけど、男性はそうでもない。
『悪人』の深津絵里と妻夫木聡も、実際は7歳年の差があるけれど、
とてもそんな風には見えない。
40歳のオバサンを演じるのであれば、実質もっと年配の女優さんを持ってくるか、
ハリウッド俳優ばりに、体重を増やして髪の毛を抜くくらいの根性で演じるか。
どちらかでないと意味がないと思うんですよ。
無人島に漂流した数十名のうち女性が一人だけ、という設定で、
しかもその女性が若くない、美女じゃない、というのが重要なキーなのに、
そこを変えてしまった時点で、テーマそのものが崩れてしまう。
もったいないですねぇ。
邦画って、「あともうちょっと!!!」という部分が必ずあって、
大抵の場合、それはキャスティングに関する部分なんですけど。
その辺は日本の芸能界の政治が絡んでいてどうしようもないんでしょうが、
やっぱり残念な思いが拭えませんね。
というわけで、今週も数本映画を見たいと思っています。
久しぶりに、映画月間にしようかと。
気が向いたらまたブログに感想アップします☆
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