イングリッシュブートキャンプ:由美です。
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セサミストリートと言えば、子供向け教育番組の代表格ですね。

まだまだ、二か国語放送なんてなかった時代、当然ケーブルも衛星放送もなく、
海外の番組で、一般家庭で見られるものが非常に限られていた時代。
その頃、唯一英語で流れていた番組と言っていいのが、このSesame Street でした。
まだ中学生くらいだった私は、当然のことながら、何を言っているかまるで聞き取れないけれど、
それでも必死で見ていましたね。

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で、こんな面白い記事を見つけました。

10 classic Sesame Street moments we wouldn’t show today’s kids
今なら子供には見せられないセサミストリートの有名10シーン

このタイトルにある、classic という形容詞ですが、クラシックというと、
日本語では“クラシック音楽”とか“クラシックバレエ”というジャンルのイメージが強いですね。
英語でクラシック音楽のことは、classical music と言います。
classic music ではないので、注意しましょう。、
classic は、その分野では古典となっている、いわゆる誰でも知っているような有名なもの、
という意味で使われます。
classic rock だと、60年代や70年代の、有名なロックです。

ここでは、長い歴史のあるセサミストリートの中で、誰しも一度は見たことがある場面で、
political correctness やその他児童への影響を、あまり意識しなかった時代とは違って、
今は子供には見せられないような、残酷だったり差別的だったりするシーン、ということです。

教育番組のクラシックですから、もちろん今でもDVDで購入することができます。
ところが、iTunesで購入する際、このような警告文が入っているようです。

These early Sesame Street episodes are intended for grown-ups, and may not suit the needs of today’s preschool child.
初期のセサミストリートは、成人向けに制作されており、未就学児には適さない内容もあります。

be intended for ~で、~に向けて、~を意図して。
grown-ups は成人、preschool の“pre”は、~の前、という接頭辞ですね。
schoolの前ですから、まだ学校に行く前の子供、ということです。
prewar だと「戦前」、prepare で「前もって準備する」
反対の接頭辞は、post です。
postwar で「戦後」、postmodern は「ポストモダン」ですね。

で、この未就学児にふさわしくないユーモアやセンスって、どんなものでしょうか。
いくつか取り上げられてますが、ちょっと中身を見てみましょう。

“Oscar seems irredeemably miserable — hypersensitive, sarcastic, misanthropic,” Heffernan notes. “Bert, too, is described as grouchy; none of the characters, in fact, is especially sunshiney except maybe Ernie, who also seems slow.”

オスカーは、救いようがないくらいに悲惨。すぐに怒る、皮肉屋で厭世的。バートも、いつも不機嫌。実際のところ、アーニー以外に明るいキャラクターは一人もおらず、そのアーニーですら少し知恵が足りない。

こういった、結構強烈なキャラを、少しずつマイルドにして、子供が見ても大丈夫なように、
徐々に変えていったのでしょうね。
昔のセサミには、エルモはいなかったから、ああいう可愛いキャラも最近のセサミなんでしょう。

さて、私はセサミストリートの中では、カーミット(カエルのキャラ)が好きなのですが、
このカーミットも、昔は意地悪なキャラだったようです。
クッキーモンスターに罵声を浴びせるカーミットのシーンが、取り上げられています。

ここでは、カーミットが、感情(happy, mad, sad など)について、説明しています。
最初、ハッピーな気分でいたのに、クッキーモンスターが現れて、
ハッピーフェイスを食べてしまったことで、カーミットが罵倒しだします(笑)
おまえなんかと誰も遊ばない、ひどいことしたから、お母ちゃんに言いつけてやる!と。
すると、「お母ちゃんには言わないで~」とクッキーモンスターが泣きそうになります。
そんなクッキーモンスターを見て、「これが悲しいという感情です」と説明するカーミット。

まあ、たわいもない場面と言えばそれまでですが、カーミットがクッキーモンスターを、
ちょっと苛めているようにも取れるシーンなので、今なら放送禁止ということなんでしょうね。
カーミットの空気が入ったような話し方、クッキーモンスターのだみ声、
これは、なかなか聞きづらいかなと思います。
というより、セサミに出てくるモンスターたちはみな、こういう話し方をするので、
どのキャラもなかなか英語学習者泣かせではありますね~(^_^;)

他にもいろんな名シーンがあるので、お時間ある人は全部見てみてください♪

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