英語学習を邪魔する「小さいツ」－ルールを知れば克服できる！

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★英語に促音（小さいツ）はない

「きっぷ」「せっけん」などの、小さい“ツ”を促音と言いますが、この促音は日本語特有です。
英語には存在しないため、英語ネイティブが日本語を習得する際、苦労する音でもあります。
英語に促音はありません。
なので、ホットドッグ、バックアップ、シックスセンス、というように、促音で英語を認識してしまうと、
本来の英語の音が、聞き取れません。

詳しくは先日、動画で説明しました。
そちらの記事はこちら。

今回は、私たち日本人が、気を付けるべき音について、もう少し具体的に、解説したいと思います。
なぜ、英語にはないはずの促音を、私たち日本語ネイティブは、キャッチしてしまうのでしょう？
それは、英語の声門閉鎖に関係しています。
声門閉鎖音は、なかなか説明が難しいので、ここでは具体的にどういうパターンか、例を挙げますね。

最後にT/D、P/B、K/G で終わる単語。
たとえば、cut、bed、top、web、sick、dog などが、小さいツ（促音）をキャッチしやすい。
お気づきかと思いますが、これらは全て、日本語（カタカナ）になっていますね。
そして、すべてに促音が入っています。
ちなみに、有声音（D/B/G）より、無声音（T/P/K）のほうが、促音化しやすいです。

そしてこれらの単語が、リエゾンする場合、さらにめんどくさいことが起こります。

★リエゾンの法則をマスターする

リエゾンとは、音と音が繋がる現象のことで、リンキング（linking）とも言います。
たとえば、Thank you.というフレーズ。
これはおそらく、日本人なら誰でも、リエゾンして認識しています。
サンキュー、またはセンキュー、というように、一つの塊で、認識しているはずです。
「サンク　ユー」だと思っている人は、まずいないのではないでしょうか。
それは、Thank の最後のk と、youの最初の y が、繋がることで、ky の音になっているからですね。
もっとも、そんな理屈を考える前に、サンキューというフレーズ自体が既に、日本語化していて、
これがそもそも、Thank と you が繋がった音だ、という意識すら、ないかもしれませんが。

英語の音は、どんどん繋がっていきます。
日本語との大きな違いは、そこにあるのです。
たとえば、「アナと雪の女王」の主題歌、『Let It Go』も、Letの最後のTと、ItのIが繋がり、
レリゴーと聞こえます。
レット・イット・ゴーではなく、レリゴー。

音の繋がりを理解していれば、英語は聞き取れます。
逆に言うと、このリエゾンを理解していないと、全く予想外の音に聞こえるため、ついていけなくなります。
私たち日本人がつまずきやすい、促音（小さなツ）も、その妨げの大きな原因です。
Let It Go は、レット・イット・ゴーではなく、レリゴー。
小さなツはありません。

音読練習をするとき、語尾がT/D、P/B、K/Gで終わる単語には、注意しましょう。
それらが続く母音と繋がるとき、小さいツはないんだ、と意識するようにしましょう。
どうしても頭の中から、カタカナを追い出せない時は、単語の間のスペースを詰めましょう。
たとえば、hit on だったら、hiton とスペースを取ります。
するとヒット・オンではなく、ヒトンとなるでしょう？
同様に、kick offは、kickoffでキコフ。

どうしてもカタカナ支配が強い人は、そうやって一つ一つ、頭の中で整理する癖をつけましょう。
音感の良い人は、そこまでしなくても、すぐに慣れると思います。
このあたりは個人差があるので、自分のペースで、着実に学習するようにしてください。

では、こちらの曲を聴いてみましょう。

T.Rexのヒットナンバー、『Get It On』です。

サビの部分、Get it on, Bang a gong, Get it on～♪というところ。
私は中学生の頃、♪ゲリロ～ン　バンガゴ～ン　ゲリロ～ン♪と、覚えていました（笑）

繰り返しますが、英語には促音（小さいツ）はありません。
頭の中から、促音を追い出しましょう。

★発音にはルールがある

外国語を習得する際、発音を避けて通ることはできません。
発音のルールを知らないと、日本人成人学習者が、英語を習得するのは、不可能と言ってもいいでしょう。
まずはルールを知り、何度も繰り返し練習し、慣れることが大切です。

『Yumiの脱カタカナ英語マニュアル』は、英語の基本発声である喉の開き方から、
リエゾンやリダクションまで、段階を踏みながら習得できるように、まとめられています。

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