映画や海外ドラマを見るのは時間の無駄?

リスニング対策として、映画や海外ドラマを見るというのは、誰しも一度はあるでしょう。
けれどもただ漠然と見ているだけでは、英語を聞けるようにはならないし、話せるようにもならなりません。
「英語をやった」という満足感が残るだけで、その実なんの効果もない、という状態に陥っていませんか?


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では、映画やドラマを取り入れた学習法は、単なる時間の無駄なのでしょうか?
そんなことはありません。
正しいやり方で訓練すれば、映画やドラマは非常に効果的な、学習素材となるのです。

以下、具体的なやり方を解説しましたので、少し長いですが、最後まで読んで参考にしてくださいね。

まずは映画のワンシーンでディクテーションしてみよう

映画『Kick Ass』の、予告編(トレーラー)です。
途中までですが、ディクテーションにトライしてみましょう。





I always (      ) why nobody did it before me.
I mean, all those comic books, movies, TV shows,…
You’d think that one eccentric loner (     )(    ) made himself a costume.
Is everyday life really so exciting?
Are schools and offices so thrilling that I’m the only one (   )ever fantasized about this?
Come on, be honest with yourself.
At some point in our lives,…we all wanna be a superhero.
That’s not me, by the way.
That’s some Armenian guy with a history of mental health (       ).
That’s me.
How come nobody’s ever tried to be a superhero?
Dude, if anybody did it in real life, they’d get their ass kicked. They’d be (    ) in like a day.


さて、穴埋めできましたか?
ここに出てくる単語は、ほとんど難しいものはないですね。
敢えて言うなら、この映画のタイトルにもなっている、kick assというスラングでしょうか。
カッコイイ、イカス(←死語?)、という若者言葉です。
assという単語は、あまりお上品ではないので、私たちノンネイティブは使わない方が無難です。
ただ、こうして普通の会話には、よく出てくるので、知っておく必要はありますね。

では、ちゃっちゃと答え合わせにいきますよ。


wonder
would have
who
problems
dead


どうですか?
聞きとれなかったという人は、何が原因で聞けなかったのかを、考えましょう。

聞けない理由は音にある

スクリプトを見ると簡単なのに、知ってる単語ばかりなのに聞き取れない、という人。
これは中級以上の学習者に共通する、悩みではないかと思います。
聞けない理由はシンプルです。


音そのものが、聞けていないから。


とにかく速い、スピードについていけない、と思った人もいるでしょう。
もちろん、速さもあります。
ネイティブは、一個一個単語を区切りながら話す、なんてことはしません。
英語の音はすべて、繋がっていくのです。
これをリエゾンと言いますが、リエゾンとリダクション(音の脱落)は、英語を習得する上で、避けて通ることのできない試練とも言えます。

ここでスクリプトを見て「ふんふん」と思って、それでおしまいにしてしまってはいけません。
それでは学習したことには、ならないのです。
リスニングのネックになったであろう、次の二つのセリフを見てみましょう。


You’d think that one eccentric loner would have made himself a costume.

Dude, if anybody did it in real life, they’d get their ass kicked. They’d be dead in like a day.


一つ目の文章は、would have madeという、仮定法の動詞のリダクションです。
would have は話し言葉では、would’ve と短縮されます。
ウドゥヴ、みたいな音になります。
ウッドハヴではありません。

もう一つ、made himself ですが、人称代名詞の(he, his, him, herなど)のHは脱落します。
なので、madimself (メイディムセォフ)となります。
メイド ヒムセルフではありません。
こういった発音のルールを知らないと、ネイティブの英語には太刀打ちできません。

このセリフを、かなりゆっくり、ちょっとゆっくり、の2パターンで読んでみました。

聞いてみてください。



You’d think that one eccentric loner would have made himself a costume.


これなら聞き取れるでしょう?
まずはこのスピードで、リピート練習してみましょう。
ポイントとなるリエゾン、リダクションの部分を、意識して馴染むまで何度も繰り返してください。

二つ目の文章です。

こちらも、スピードが速いですね。
そしてやはり、リエゾンとリダクションを押さえていないと聞き取れません。
英語は、子音と母音が繋がります。
did it in は、diditin となります。
さらに、前置詞ははっきり発音しないで、母音があいまいになる傾向があります。
in の母音がほとんどなくなり、そのため、ディディンンのように聞こえます。

この文章は、いわゆる仮定法過去ですね。
「もし誰かがそんなこと実際にやったら、やっつけられちゃうよ。一日で死んじゃうよ」と、あり得ない話をしているのです。
この手のたわいもない、夢物語のような話は、案外日常的にしょっちゅうやっています。
仮定法は日常会話に頻出なので、構文がいまいち理解できないという人は、文法をおさらいしましょう。

they’d get の部分、they would get の短縮形ですが、“’d”は舌先を弾きません。
ゼイド ゲット・・・とやってしまうと、実際の英語のリズムとかけ離れてしまいます。
ゼイゲッ、となりますね。
エンディングのT・Dは、発音せずに寸止めです。
これも重要な発音のルールです。

get their の部分は、getのTと続くTHが合体し、ゲッゼアとなります。
なので、they’d get their ass kicked は、“ゼイゲッゼァア~スキッ”となります。
ストレスは、ass の“a”に置きましょう。
エに近いアですね。

ではこちらも、ゆっくりバージョン、ちょっとだけゆっくりバージョンで、読んでみました。



Dude, if anybody did it in real life, they’d get their ass kicked. They’d be dead in like a day.


ゆっくり読むときも、リエゾンやリダクション、ストレスの位置を意識しましょう。
しつこいようですが、英語は音が全て繋がります。
スピードを緩めても、音が途切れることはありません。
速くしゃべるから音が繋がるのではなく、スローでも音は繋がっているし、脱落しているのです。

本番に挑戦

ゆっくりバージョン、ちょっとだけゆっくりバージョンで、慣れてきたら今度は本番です。
俳優のセリフと同じスピードで、言ってみましょう。
あきらめずに、言えるまで何十回、何百回と繰り返し練習してみてください。

私が読んだバージョンを、上げておきますね。





ここまでやって初めて、映画で英語を勉強したと言えるのです。
スクリプトを見て読むだけ、または聞くだけでは、ちゃんとやったことにはなりません。
単語の意味を調べて、理解するというところで、終わってしまっていませんか?
なぜ聞けなかったのか、きちんと分析していますか?

分析するにはまず、発音のルールを知っている必要があります。
知らないと分析しようがありません。
まずは、基本ルールを知るところから、スタートしましょう。

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リエゾンやリダクションまで、段階を踏みながら習得できるように、まとめられています。

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