LとRは、私たち日本人を永遠に苦しめる、悩ましい発音です。
この二つの音が入った単語で、頻度の高いものに、reallyがあります。
これを正しく言えている人は、非常に少ない。
というわけで、今回はreallyについて、お話しましょう。
<目次>
1.Rは巻き舌ではない
1-1 英語ネイティブの舌はアクロバティックに動く
1-2 日本人が意外と苦手なL
1-3 Reallyを連発する歌でLとRを克服しよう
2.英語舌は一日にしてならず
2-1 RとLが連続する時は要注意
2-2 1日3分でできる、RとLのエクササイズ
スポンサーリンク
1.Rは巻き舌ではない
Rといえば巻き舌、英語らしい音を出すコツは舌を巻くこと、というように教わった人も、多いのではないでしょうか。
実際にそう教えている、ネイティブの先生もいるくらいです。
けれども、アメリカ英語でも、Rは舌を巻きません。
巻き舌Rから脱却しましょう。
1-1 英語ネイティブの舌はアクロバティックに動く
LとRの最大の違いは、舌の動きです。
多くの日本人は、Lは舌先を上の歯の裏側につける、Rは舌先を巻く、と思い込んでいます。
ところがこれ、大間違いなんです。
舌先を上歯の裏につけるのも、舌先を巻くのも、説明のしかたが悪い。
これだと誤解して、間違った動きをしてしまいます。
正しくは、
Lは、舌の中腹を盛り上げ、そのまま舌先で上歯をグイッと前に押す。
Rは、舌の根元をグイッと引き、舌先がどこにも触れないようにする。
です。
イメージとしては、Lは舌を前にグイッと押し出し、Rは逆にグイッと引くんです。
真逆の動きをするわけですね。
その際重要なのが、舌に力を入れ過ぎないこと。
力むと、筋肉はスムーズに動きません。
日本語を話す時、舌を根元から持ち上げたりすることが、ほとんどありません。
舌先を軽く動かすだけで(これを専門用語で“flap”と言います)、話せてしまうんです。
けれども、英語はそうではありません。
アクロバティックな動きが、必要とされるのです。
慣れるまでは結構大変です。
動かしているつもりが、実は全然動いていないということが、多いんですね。
1-2 日本人が意外と苦手なL
気をつけたいのが、RよりもむしろLのほうです。
日本人のLは、舌がへろへろっと前歯に触るだけなので、ネイティブには通じません。
表題の“really”という単語、これを多くの日本人が、“reary”と発音してしまっています。
舌の動きが弱いと、LがRのように聞こえてしまうので、要注意です。
わかりやすく動画で解説してみました。
日本人がやりがちな失敗、典型的な日本人発音のパターンを、紹介しています。
正しいReallyの発音、2通りの言い方についても、詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
1-3 Reallyを連発する歌でLとRを克服しよう
この“really”という単語が、サビのフレーズに出てくる曲があります。
まずはこちら。
Carly Rae Jepsen の、I Really Like You です。
I really really really really really really like you♪
と、reallyが6回連続します(笑)
しかも、動詞がlikeで、これまたLの音ですね。
なかなかチャレンジングな歌です。
ぜひ、練習してみてください。
もう一曲は、ちょっと古いですが、こちら。
Spice Girls の Wannabe です。
最初の“よ~っ”から始まる、ラップの部分がなかなか大変です(^ ^;)
Yo, I’ll tell you what I want, what I really, really want
So tell me what you want, what you really, really want
I’ll tell you what I want, what I really, really want
So tell me what you want, what you really, really want
I wanna, (ha) I wanna, (ha) I wanna, (ha) I wanna, (ha)
I wanna really, really, really wanna zigazig ah
これ、カラオケで歌うと結構感動されますよ。
かなりハードルは高いですが、reallyの練習になります。
ぜひ、これらの歌をマスターしましょう。
スポンサーリンク
2.英語舌は一日にしてならず
英語は日本語と比べて、かなりアクロバティックに舌が動きます。
日本語は舌に限らず、口もあごの筋肉も、あまり使わないで話せる言語なのです。
いわば、非常に省エネな言葉と言えます。
英語を話すためには、舌を鍛える必要があります。
特に、RとLはそれが顕著な子音なのです。
RとLが連続する時は要注意
RとLに関しては、他の記事でも書いていますが、舌の動きがちょうど真逆と言ってもいいくらいに、大きく違います。
Rが舌の根元を盛り上げ、舌先が前歯から離れるのに対し、Lは舌を思いっきり前に伸ばし、舌先で上前歯を押します。
この動きを連続でするには、日頃あまり舌を使わない日本人の私たちには、なかなか大変なのです。
RとLが連続する単語や文章は、たくさんあります。
有名人の名前なんかでも、いっぱいありますね。
Hilary Clinton
Donald Trump
Sylvester Stallone
Christina Aguilera
などなど、挙げるときりがないですね。
こういった単語を、毎日声に出して言ってみましょう。
最初はうまく言えなくても、少しずつ少しずつ、舌が動いてくれるようになります。
日々の積み重ねが大事ですよ。
2-2 1日3分でできる、RとLのエクササイズ
最初から早く言おうと、しないことです。
早く言えるようになるには、日々のトレーニングが必要です。
使っていない筋肉を、自由にコントロールできるようになるには、どうしても時間がかかります。
焦らず、毎日数分でいいので、継続して練習してください。
最初はゆっくりで大丈夫です。
ゆっくり言えない音は、早く言うことはできません。
また、発音練習の際は必ず、鏡で口元を見ること。
自分の口元や舌の動きを見ながら、声に出す癖をつけてください。
これは案外、やっていない人が多いのですが、外国語学習に必要な三種の神器の一つが、鏡です。
英語学習の三種の神器については、こちら♪
日本語は英語と比べて、音の種類が非常に少なく、また表情筋(唇やあごの筋肉)や舌をあまり動かさない、省エネ言語です。
そのため、ある程度時間をかけて筋トレしないと、英語を話せるようにはならないのです。
聴いているだけではダメです。
どれだけ音楽を聞いても、ピアノやギターがうまくならないのと同じです。
ピアノやギターが弾けるようになるには、毎日弾く練習をしなくてはなりません。
語学も、まったく同じなのです。
あせらずコツコツと、日々訓練を積み重ねましょう。
スポンサーリンク
ビジネスマンから絶大なる支持を受ける英語発音教材
Yumiの脱カタカナ英語マニュアル
◆述べ3,500人に指導してきた発音矯正のプロによる、日本人のための英語発音矯正本
もう何年も英語を勉強してきているのに、話せるようにならない・・・
リスニングすらままならない・・・
そこそこ読めるのに話せない・・・
TOEICならまあまあのスコアが出るのに、ちっとも話せない・・・
どうやってもネイティブに聞き返される、英語が通じない・・・
といった悩みを、あなたも抱えていませんか?
私は英語を教え始めて25年以上になりますが、こういった悩みは昔から変わることなく頻繁に耳にするものです。
日本人は中高で6年間、英語を勉強してきています。
その後大学や、個人的に英会話を習うなどすると、10年以上英語に取り組んできている人も少なくありません。
なのになぜ、いつまでも同じ悩みを抱え続けるのでしょうか。
それは、日本人が間違った学習のしかたをしているからです。
英語は、日本語よりはるかに音の種類の多い言葉です。
たとえば母音ひとつとってみても、日本語には「あいうえお」の5つしかありませんが、英語は20以上あります。
母音だけで英語は日本語の4倍以上あるのです。
わたしたちには似たように聞こえる音でも、ネイティブにとっては「い」と「お」ほどの差があるのです。
色に例えて言うなら、単純に「青」に見える色も、ネイティブにとっては微妙に少しずつ違う。
スカイブルーもあればネイビーブルーもある、ターコイズもある、というようにそれぞれ違う色として認識されるのです。
日本人はまず、正しく音を認識する必要があります。
系統だてて音を理解し、慣れていくことで英語はスッと耳に入ってくるようになります。
そして、正しい発声と口を動かす訓練を続けることで、ネイティブのような発音・流暢さを身に付けることができます。
まずは、正しい音のルールを、理解するところから始めましょう。
わたしたちは学校で、まともに英語の発音を習うことがありません。
習ったとしても、「THは舌をかむ」だとか「Rは巻き舌にする」だとか、間違ったことを教わっている可能性が高いのです。
自分が言えるフレーズは必ず聞き取れます。
音を聞き取れたからと言って、必ずしもそれと同じように言えるとは限りません。
けれども真似して言える音は、必ず聞き取れます。
言ってることは大体わかるけど話せない、という人はいても、英語はぺらぺらだけどリスニングは全然できないという人は、いないのです。
自分が正しく言える、ネイティブのように言えるフレーズは、必ず聞き取れます。
発音矯正をすることは、そのままリスニングの向上に繋がる、一石二鳥のトレーニング方法なのです。
普通のネイティブの雑談に混ざりたい
映画やドラマを字幕なしで理解できるようになりたい
ネイティブみたいにカッコよく流暢に英語を話したい
でもそんなのはもう無理だと、諦めていませんか?
毎日10分、発音矯正トレーニングをするだけで、あなたの耳も口も劇的に変わります。
『Yumiの脱カタカナ英語マニュアル』-全102ページ(PDF)、音声教材90分、動画教材40分は、日本語を母語とする日本人が英語をマスターするのに、最も簡単で効果的な方法をまとめたものです。
発音矯正歴25年以上、歌手、俳優など多くの著名人を指導してきたノウハウを生かし、Yumiが書き下ろしたダウンロード教材です。
Yumi自身、帰国子女でもなんでもありません。
日本人として普通に国内で教育を受け、試行錯誤の上ネイティブに近い流暢さを身に付けました。
なので、日本人が苦手な音や苦労する点を、熟知しています。
英語は難しい言語ではありません。
もしも英語がそれほどまでに難しいのであれば、世界共通語にはなっていないはずです。
英語はシンプルで、習得しやすい言語です。
ただ、わたしたち日本人の言語感覚と違う部分があるため、そこでつまずいている人が多いというだけなのです。
『Yumiの脱カタカナ英語マニュアル』は、英語を話す上で特に重要な喉発声のしかたについて、Yumiが動画でわかりやすく解説しています。
これだけであなたの声は、日本人声から英語声に変身します。
さあ、あなたもこのマニュアルでネイティブの流暢さを身に付けましょう。
著者プロフィール:明場由美子(Yumi)
大阪大学文学部卒、オクラホマシティー大学社会学専攻
フリーランス通訳、大手英会話講師、企業トレーナー、外資系出版社セールスマーケティングを経て2010年に独立、English Boot Campを立ち上げる。
監修本:『ネイティブ発音が3D映像でわかる!英語の発音トレーニングBOOK DVD1枚CD3枚付き』(西東社)-Amazonランキング発音部門で第1位!
【人気記事】
英語の発音が劇的に変わる、ネイティブを目指す発音矯正法
Rは巻き舌じゃない!-正しいRの発音方法を動画解説してみた
日本人の苦手な”ER”の発音-コツはあひる口と舌の盛り上げ!
Coolはクゥ~オ-Dark Lをマスターすればネイティブっぽくなる!
Thatの発音は2種類あります-リダクションを学ぼう
最初の曲知らなかったです!これは発音練習に良さそうですね〜。
確かに気をつけないと、rearyになる!
スパイスガールズ、懐かしいですね〜。
確かこの曲が流行ったとき、私はNZにいたはず。。。
ヴィクトリアの結婚、確かに彼女のことばっかり
書かれてましたよね。ベッカムはあんなにイケメンなのに
取り上げられ方が気の毒なくらいで。
今や逆転しましたね〜。
ヴィクトリアの自伝が出たとき、現地のマスコミに
「感想を」と聞かれたヴィクトリアが「まだ読んでないわ〜」と
答えてたのが忘れられないです(笑)
Chicaさん
私も最近の曲はあまり知らないのですが、頑張って勉強してます(^ ^;)
reallyとかliterallyとか、嫌な単語ですよね(笑)
これはもう、ひたすら舌の筋肉を特訓するしかないです。
正しい動きをすることが大事なんですよね。
自伝の感想が「まだ読んでない」って笑えますね。
昔、アイドルの松本伊代が自分が書いた本について聞かれた時に
「まだ読んでない」と言ったのは、有名なエピソードですが、
それを思い出しました(笑)