米英

TOEICのリスニングに、色んなアクセントが採用されるようになってはや、数年が経ちました。
かつてはアメリカ英語のみだったTOEICですが、今ではイギリスやオーストラリアなどのアクセントも、含まれるようになりましたね。

ではアメリカ英語とイギリス英語では、どういった違いがあるのでしょうか。
日本の学校教育で採用されているのはアメリカ英語なので、私たちは一般的に、イギリス英語にはあまり触れる機会がありません。

ここでは、米英の違いについて、詳しく述べたいと思います。

≪目次≫ 
1.アメリカ英語とイギリス英語、違いは3つ-語彙、文法、発音

2.クイーンズイングリッシュは存在しない?-RPってなに?
 2-1 イギリス英語とアメリカ英語の最大の差は“クラス(階級)意識”
 2-2 RP(標準イギリス英語)を話す人口は非常に少ない
 2-3 コックニーは田舎訛りではない

3.代表的な米英の違い
 3-1 語彙の違い-クッキーはアメリカ、ビスケットはイギリス
 3-2 文法の違い-イギリス英語の特徴“have got”
 3-3 発音の違い-多岐にわたる英アクセント

4.まとめ

1.アメリカ英語とイギリス英語、違いは3つ-語彙、文法、発音

アメリカ英語とイギリス英語の違いは、大きく分けると3つにカテゴライズできます。

一つは、語彙。

イギリスとアメリカでは、そもそも使っている単語が違ったりします。
これは例えば、大阪の人は「アホ」と言うのに、東京の人は「バカ」と言うのと同じです。

二つ目は、文法です。

語彙ほどの違いはありませんが、イギリスとアメリカで多少文法が違います。

そして三つ目、これが私たち英語学習者を一番悩ませている原因だと思いますが、発音の違いですね。

具体的にどう違うのか、お話していきたいと思います。

2.クイーンズイングリッシュは存在しない?-RPってなに?

米英の違いを説明する前に、イギリスという国(またはその言語)の特異性について、知っておく必要があります。
これを理解していないと、全体像が見えてきません。

先ほど、米英の語彙の違いを「東京と大阪」に例えましたが、これはあくまでも地域差、つまり「方言」ですね?
けれどもイギリス英語は、地域差(方言)だけでは語れない、複雑な事情があるのです。

2-1 イギリス英語とアメリカ英語の最大の差は“クラス(階級)意識”

イギリス英語の最大の特徴は、class(社会階級)の存在です。
日本でも最近は「格差」が問題視されるようになってきましたが、イギリスの場合、このclassという意識が、確固たるものとして存在します。

よく、イギリス英語のことを“Queen’s English”と呼んだりしますが、イギリス英語=クイーンズイングリッシュではありません。
Queen’s Englishとは「女王の話す英語」のことですから、これは女王とその近親者である一部の王族しか話さないことになります。
なので、クイーンズイングリッシュなど存在しない、という人もいます。

誤解を招きやすいので、現代においてはクイーンズイングリッシュとは言わず、RP(Received Pronunciation)という方が一般的です。

RPとは「容認発音」のことで、いわゆる標準語を指します。
これは、ホワイトカラー(知的職業に従事する人)が話すアクセントで、BBCのニュースキャスターのアクセントなどがそうです。

ただし、BBCのキャスターみんながRPを話すかと言うと、そうではないんですね。

2-2 RP(標準イギリス英語)を話す人口は非常に少ない

イギリスは狭い国土の割に、方言が多岐にわたります。
これは日本と少し、事情が似ているかもしれません。
けれども日本は、class(階級)によって話すアクセントが違う、ということはありません。

たとえば、同じ町の出身なのに、お医者さんとカフェの店員の訛りが違う、なんてことはないわけです。
イギリスの場合、同じロンドン出身だったとしても、高校を出てすぐ稼業を継いで商店を切り盛りしている人と、大学院で研究をしている人とでは、アクセントが全然違います。

大学に進学し、知的職業に就いた人たちは基本的に、RPを話すようになります。
私たちが一般的に「イギリス英語」と呼んでいるものは、この一部の人たちが話すアクセントなのです。

2-3 コックニーは田舎訛りではない

もう一つ、イギリス英語を語るうえで避けて通れないのが、“Cockney”です。
これはロンドン(周辺も含む)アクセントのことですが、非常に特徴的な話し方です。

これを「田舎訛り」だと思っている人がいますが、そうではありません。
イギリス首都圏にいる1千万に近い人たちが、話しているアクセントです。
東京の新宿~渋谷周辺の人たちが話す言葉を、「田舎訛り」とは普通言いませんね?
RPよりも、むしろこちらのほうが圧倒的に市民権を得ているアクセントです。

アメリカはイギリスより遥かに国土が広いですが、イギリスほどアクセントの種類が多くありません。
もちろん、微妙な違いはありますし、そこはネイティブでないと聞き取れないでしょう。
けれども、アメリカの場合は“Southern Drawl”と呼ばれる南部訛りと、黒人訛りを除いて、明らかに響きがまるで違うほどの差は、ないと思っていいでしょう。

アメリカ英語は、CNNのニュースが理解できれば、普通のアメリカ人の会話も理解できる。
イギリス英語は、BBCのニュースが理解できても、普通のイギリス人の会話を理解するのは難しい。

これが米英の最大の違いと言えるでしょう。

3.代表的な米英の違い

では、アメリカ英語とイギリス英語の代表的な違いを、語彙、文法、発音の3つの観点から見ていきましょう。

知っておくと役に立つこと請け合いです。

3-1 語彙の違い-クッキーはアメリカ、ビスケットはイギリス

私たちが日ごろ何気に使っているカタカナ語。
その多くが、英語起源のものです。

たとえば、食べ物。

cookieはアメリカ英語です。
イギリスでは、biscuitと言います。

ビスケットと言われると、私の世代だとどうしても、ちょっと粉っぽいイメージがあります。
若い方はどうなんでしょう。

他にもまだまだあります。
たとえば、スポーツ。

soccerはアメリカ英語。
イギリスではfootball と言います。

アメリカでfootballと言うと、いわゆるアメフトを指します。

あと、消しゴム。
これはアメリカではeraserと言います。
私たちも学校で、「消しゴム=eraser」と習ったはずです。
けれどもイギリスやオーストラリアでは、rubberと言うのです。

では、アメリカでrubberは何を指すでしょう?
これはちょっと・・・知らずに使うと大変なことになりますよ( ̄∇ ̄;)

詳しくはこちらの動画で解説していますので、ご覧ください。


3-2 文法の違い-イギリス英語の特徴“have got”

文法の違いは、語彙や発音ほどではありませんが、知っていた方がいいでしょう。

一つは、have got です。
イギリス人はこの have got をよく使います。

たとえば、アメリカ人が”Do you have a pen?”と言うところを、イギリス人は”Have you got a pen?”と言います。

もう一つが、現在完了形です。

中学生の時に習った、「完了」を思い出してください。
たった今~し終わった、まだ~していない、もう~しましたか、というあの「完了です」
これは、「have + 動詞の過去分詞形」と習いましたね?

ところがアメリカでは、現在完了の代わりに単純過去で言うのです。

英 Have you had lunch yet?
米 Did you have lunch yet?

どちらも「もうお昼食べた?」という意味ですが、アメリカでは完了形を使わなくなっているんですね。

3-3 発音の違い-多岐にわたる英アクセント

さて、語彙、文法と来て最後は、一番厄介な「発音」です。

先ほども述べましたが、イギリスは「地域差による方言」と「階級差によるアクセント」という、ダブルスタンダードがあるため、私たち日本人にはなかなかハードルが高いです。
一括りにイギリスアクセントといっても、どの階級の人が話す言葉なのか、という問題がついてまわるからです。

とりあえず、RPとコックニーをメインにお話します。

イギリス英語の特徴は、次の3つです。

二重母音
R母音
声門閉鎖

この中でも特に難関なのが、声門閉鎖です。
これはコックニーと、北部イギリス訛りに共通して見られるものですが、Tを喉で一旦せき止めるようにして発音します。

想像できない・・・という人は、サッカー選手のデイヴィッド・ベッカムのインタビューを見るといいでしょう。

これはまだ彼がかなり若かったころの、インタビューです。

喉に突っかかったような話し方をしているのが、わかるかと思います。



それに対して、最近のインタビューがこちら。
世界的スターになり、アメリカにも住んだりしたことで、アクセントがかなりマイルドになり、RPに近い話し方になっています。



では、アメリカ英語はどうでしょう?

典型的なテキサス(南部)訛りといえば、この人です。

元大統領のビル・クリントン。



そうなんです、アメリカは階級社会ではないので、たとえ国家元首になっても、自分の訛りを矯正するということはしません。

典型的なニューヨーク訛りを話すのが、現大統領のドナルド・トランプです。



クリントンとトランプのアクセントの違いが分かった人は、米語通です(^O^)

ちなみに、私はイギリス英語は詳しくないので、エレンショーに出ているベッカムの英語は100%理解できますが、少年時代の彼のインタビューは3回くらい見直してもなお、よくわからない箇所があります。

アクセントというのは、深いですね。

4.まとめ

日本語もそうですが、どの言語にも訛りというものは存在します。
また、英語が世界共通語となった今、米英に限らずインド英語やシンガポール英語、フィリピン英語など様々なアクセントが存在します。

そのすべてを理解するのは、なかなか難しいことです。
なので、「こういう違いがあるのか~」と、興味を持つ程度で構わないと思います。

イギリス英語のアクセント、発音についてはまた別途、動画にて解説する予定です。
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私は英語を教え始めて25年以上になりますが、こういった悩みは昔から変わることなく頻繁に耳にするものです。
日本人は中高で6年間、英語を勉強してきています。
その後大学や、個人的に英会話を習うなどすると、10年以上英語に取り組んできている人も少なくありません。
なのになぜ、いつまでも同じ悩みを抱え続けるのでしょうか。

それは、日本人が間違った学習のしかたをしているからです。

英語は、日本語よりはるかに音の種類の多い言葉です。
たとえば母音ひとつとってみても、日本語には「あいうえお」の5つしかありませんが、英語は20以上あります。
母音だけで英語は日本語の4倍以上あるのです。
わたしたちには似たように聞こえる音でも、ネイティブにとっては「い」と「お」ほどの差があるのです。

色に例えて言うなら、単純に「青」に見える色も、ネイティブにとっては微妙に少しずつ違う。
スカイブルーもあればネイビーブルーもある、ターコイズもある、というようにそれぞれ違う色として認識されるのです。
日本人はまず、正しく音を認識する必要があります。

系統だてて音を理解し、慣れていくことで英語はスッと耳に入ってくるようになります。
そして、正しい発声と口を動かす訓練を続けることで、ネイティブのような発音・流暢さを身に付けることができます。
まずは、正しい音のルールを、理解するところから始めましょう。
わたしたちは学校で、まともに英語の発音を習うことがありません。
習ったとしても、「THは舌をかむ」だとか「Rは巻き舌にする」だとか、間違ったことを教わっている可能性が高いのです。

自分が言えるフレーズは必ず聞き取れます。

音を聞き取れたからと言って、必ずしもそれと同じように言えるとは限りません。
けれども真似して言える音は、必ず聞き取れます。
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自分が正しく言える、ネイティブのように言えるフレーズは、必ず聞き取れます。
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著者プロフィール:明場由美子(Yumi)
大阪大学文学部卒、オクラホマシティー大学社会学専攻
フリーランス通訳、大手英会話講師、企業トレーナー、外資系出版社セールスマーケティングを経て2010年に独立、English Boot Campを立ち上げる。

著書・監修書

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