イングリッシュブートキャンプ:由美です。
ネイティブの英語が速いと感じることは、ありませんか?
テキストで習う英語はそうでもないのに、実際の会話となると途端に早く聞こえる。
TOEICだとリスニングはそこそこできるのに、映画やドラマは字幕なしではまったくついていけない。
それは、英語の音はすべて繋がるからです。
この音が繋がる現象をリエゾンと言います。
liaisonはフランス語で連結という意味ですが、英語ではlinkingと呼ばれることもあります。
ネイティブのような自然な英語を話すためには、リエゾンに慣れる必要があるのです。
<目次>
1.リエゾンの法則を覚えよう
1-1 英語は「子音+母音」が1セット
1-2 子音と子音がリエゾンするパターン
2.上級編-子音が変化するパターン
3.中学英語でできるリエゾンのトレーニング
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1.リエゾンの法則を覚えよう
人の脳は耳から入る情報よりも、目から入る情報を優先する傾向があると言われています。
つまり、音よりも文字のほうが、印象に残りやすいんですね。
音と文字に”かい離”がある場合、文字のほうに引きずられやすいということです。
英語(だけではありませんが)は、単語と単語の間に、スペース(余白)があります。
日本語にはこれが、ありません。
たとえば、「明日は早起きしないといけないからもう寝ます」という文章。
これを、「明日 は 早起き しないと いけない から もう 寝ます」とは書きません。
英語の場合、I am going to bed now because I have to get up early tomorrow. となり、
単語と単語の間に、必ずスペースが入ってくるわけです。
そうすると、どうでしょう。
無意識のうちに、話すときもスペースを入れていませんか?
「アイ アム ゴーイング トゥ・・・」と読んでいませんか?
これが大間違いなのです。
次のフレーズを見てください。
Thank you.
これ、なんて読みました?
「サンク ユー」と読んだ人、いませんよね?
私はかれこれ3千人くらい、英語を教えてきましたが、これを「サンクユー」と言った人は
過去、一人もいません。
このフレーズはみなさん必ず、「サンキュー」とリエゾンして読みます。
なぜなら、サンキューというフレーズは、すでに頭の中に刷り込まれているからです。
感謝するという動詞のthankと、目的語のyouと・・・なんて意識すらありません。
最初から「ありがとう=サンキュー」と思っているから、自然にリエゾンできるわけです。
1-1 英語は「子音+母音」が1セット
英語は音が常に連結していきます。
日本語も、頻繁ではないですが、時としてこの音の連結(リエゾン)が起ります。
たとえば、「反応」という言葉。
これは、反(はん)と応(おう)が組み合わさった単語ですね?
「はん」の「ん(n)」と「おう」の「お(o)」が繋がって、「の」になっているのです。
英語は常にこの「反応」と同じことが起る、と考えましょう。
英語の基本ユニットが、「子音+母音」です。
単語の語尾が子音で終わっている場合、次に続く単語が母音で始まる時、二つの音が繋がります。
pineapple ⇒ pine apple
pine のNとapple のAが繋がり、NAという音になります。
なので、パインアップルではなく、パイナップルとなるのです。
簡単ですね?
フレーズや文章でも同じことが起ります。
全ての子音と母音はリエゾンするのです。
Good afternoon. ⇒ Good afternoon. グダフタヌーン
How are you? ⇒ How are you? ハワユゥ?
one of us ⇒ one of us ワノヴァス
This is a pen. ⇒This is a pen. ディスィズァペン
単語と単語で切らないこと、これが自然な英語を話す上で非常に大切です。
日本語は英語と違って、音が繋がりません。
なので、私たち日本人が話す英語は、どうしてもカタカナ英語になりがちです。
スピーキングが苦手、ネイティブが相手だと何度も聞き返されるという人は、リエゾンを意識しましょう。
1-2 子音と子音がリエゾンするパターン
リエゾンは、子音と子音が繋がる場合もあります。
こちらも、整理しておきましょう。
K + Y 、N + Y、T + Y、D + Y、S + Y、Z + Y は、繋がります。
Thank you. センキュウ
Can you come? キャニュウカム?
Don’t you know? ドンチュウノウ?
Would you like some tea? ウッジュウライクサムティー?
I miss you. アイミシュウ
How was your weekend? ハウワジャウィーケン
中には、中高で習った記憶があるものも、ありますね?
Can you をキャンユー、と発音すると不自然になります。
Yで始まる単語が続く時は、直前の子音に気を付けましょう。
最初は違和感があるかもしれませんが、だんだん慣れてきますよ。
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2.リエゾン上級編-子音が変化するパターン
さて、ここからはちょっと上級編です。
英語は「子音+母音」が基本セット、というのはもうおわかりいただけたと思います。
ここで、子音が次の母音と繋がることで、音が変化する場合があるのです。
これを知らないと、ネイティブの普通の会話が聞き取れません。
ルールはシンプルですので、ぜひ覚えてください。
語尾のTはリエゾンするとラリルレロっぽくなる。
たとえば、Get up. というフレーズ。
これは、ゲタップではなく、ゲラップと聞こえます。
Tがリエゾンすることで、ラリルレロっぽい音に変化するのです。
他にも、
Get out! ゲラウッ!
Not at all. ナラロー
A bit of everything. アビロヴェヴリスィン
どうですか?
こうしてルールを理解していれば、それほど難しくありませんね?
多くの日本人がネイティブの英語がモゴモゴ聞こえる、早口に聞こえるのは、こうして音が連結することで変化してしまうせいです。
まずは基本ルールを知ることが、大切なのです。
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3.中学英語でできるリエゾンのトレーニング
簡単な中学英語で、リエゾン・リンキングのトレーニングをしてみましょう。
毎日数分でOKです。
繰り返し声に出して、自然に言えるようになるまで練習してください。
そうすることで、あなたのスピーキング力は劇的にアップします。
毎日続けることで、効果が出ますよ。
こちらの動画を見ながら、トレーニングしてくださいね。
まとめ
音のつながりを意識することが、いかに英語を話す(聞く)上で重要か、わかりましたか?
音が繋がることで生まれる、英語特有のリズムがスピーキングにおいて大切なのです。
なんとなくカタカナから抜け出せない、ネイティブ相手だと通じにくい、という人。
単語と単語で区切って発音していた人。
これからは、必ずリエゾンを意識するようにしてください。
リエゾンをマスターすれば、あなたの英語はかなり流暢になります。
日本人英語から抜け出し、ネイティブのような発音を身に付けましょう。
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もう何年も英語を勉強してきているのに、話せるようにならない・・・
リスニングすらままならない・・・
そこそこ読めるのに話せない・・・
TOEICならまあまあのスコアが出るのに、ちっとも話せない・・・
どうやってもネイティブに聞き返される、英語が通じない・・・
といった悩みを、あなたも抱えていませんか?
私は英語を教え始めて25年以上になりますが、こういった悩みは昔から変わることなく頻繁に耳にするものです。
日本人は中高で6年間、英語を勉強してきています。
その後大学や、個人的に英会話を習うなどすると、10年以上英語に取り組んできている人も少なくありません。
なのになぜ、いつまでも同じ悩みを抱え続けるのでしょうか。
それは、日本人が間違った学習のしかたをしているからです。
英語は、日本語よりはるかに音の種類の多い言葉です。
たとえば母音ひとつとってみても、日本語には「あいうえお」の5つしかありませんが、英語は20以上あります。
母音だけで英語は日本語の4倍以上あるのです。
わたしたちには似たように聞こえる音でも、ネイティブにとっては「い」と「お」ほどの差があるのです。
色に例えて言うなら、単純に「青」に見える色も、ネイティブにとっては微妙に少しずつ違う。
スカイブルーもあればネイビーブルーもある、ターコイズもある、というようにそれぞれ違う色として認識されるのです。
日本人はまず、正しく音を認識する必要があります。
系統だてて音を理解し、慣れていくことで英語はスッと耳に入ってくるようになります。
そして、正しい発声と口を動かす訓練を続けることで、ネイティブのような発音・流暢さを身に付けることができます。
まずは、正しい音のルールを、理解するところから始めましょう。
わたしたちは学校で、まともに英語の発音を習うことがありません。
習ったとしても、「THは舌をかむ」だとか「Rは巻き舌にする」だとか、間違ったことを教わっている可能性が高いのです。
自分が言えるフレーズは必ず聞き取れます。
音を聞き取れたからと言って、必ずしもそれと同じように言えるとは限りません。
けれども真似して言える音は、必ず聞き取れます。
言ってることは大体わかるけど話せない、という人はいても、英語はぺらぺらだけどリスニングは全然できないという人は、いないのです。
自分が正しく言える、ネイティブのように言えるフレーズは、必ず聞き取れます。
発音矯正をすることは、そのままリスニングの向上に繋がる、一石二鳥のトレーニング方法なのです。
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Yumi自身、帰国子女でもなんでもありません。
日本人として普通に国内で教育を受け、試行錯誤の上ネイティブに近い流暢さを身に付けました。
なので、日本人が苦手な音や苦労する点を、熟知しています。
英語は難しい言語ではありません。
もしも英語がそれほどまでに難しいのであれば、世界共通語にはなっていないはずです。
英語はシンプルで、習得しやすい言語です。
ただ、わたしたち日本人の言語感覚と違う部分があるため、そこでつまずいている人が多いというだけなのです。
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これだけであなたの声は、日本人声から英語声に変身します。
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著者プロフィール:明場由美子(Yumi)
大阪大学文学部卒、オクラホマシティー大学社会学専攻
フリーランス通訳、大手英会話講師、企業トレーナー、外資系出版社セールスマーケティングを経て2010年に独立、English Boot Campを立ち上げる。
監修本:『ネイティブ発音が3D映像でわかる!英語の発音トレーニングBOOK DVD1枚CD3枚付き』(西東社)-Amazonランキング発音部門で第1位!
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こんにちわ。昨年一度コメントさせて貰ったら丁寧なご返事がありました。今回二度目です。よろしくお願いします。
>英語の基本ユニットが、「子音+母音」です。
分かり易い!!
でも、一つ気になることがあります。音節のことですが、「短母音の後に子音がある時には、(短母音+子音一つ)が基本ユニット」となりますね。よって、one of us ⇒ one of us ワノヴァスなどは wa na vasというよりwan a vasを早口でいうからワノヴァスと聞こえると思っていたのですが、会話では「子音+母音」wa na vasと発音していればいいでしょうか?どちらも同じには聞こえますが。他サイト「洋楽で英語発音練習」のSu cha fee linz co min no ver meも⇒Su(ch) cha fee linz co(m) min no ver meなんでしょうか?Su(ch)と言っているが、(ch)は聞こえない、chaはaと言っているが(ch)の口の構えでaを言うのでchaと聞こえる。それとも余計なことは考えずに、由美さんの解説どおりに、>英語の基本ユニットが、「子音+母音」です。と思えばよいのでしょうか?
shunjiさん
リエゾンはわかりやすくいうと、音を全部繋げる感じです。
なので、スペースを取ってみてください。
one of us は oneofusです。
音で表記すると、wunuvus(wanavas)
can youはcanyu(kyanyu)
あとはひたすら口にして、慣れて行ってください。
>スペースを取ってみてください。
ありがとうございます、本当にうれしい!分かり易くお答えいただきました!