おはようございます~。イングリッシュブートキャンプ:由美です☆
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昨日、エルヴィス・プレスリーの「ハウンドドッグ」の歌詞を載せたら、
文法的にこれは変なんじゃないか、というプチメをいただきました。
ハウンドドッグの歌詞は、こちらで見られます。
質問にあった個所は、これです。
You ain’t nothin’ but a hound dog
Well, you ain’t never caught a rabbit
and you ain’t no friend of mine.

ain’tというのは、話し言葉で、am not/aren’t/isn’t/hasn’t/haven’tのことです。
つまり、
You aren’t nothing but a hound dog
Well, you haven’t never caught a rabbit
and you aren’t no friend of mine.

となるわけですが、これを文字どおり訳すと、おかしなことになっちゃうんですね。
というのもこの歌、ダブルネガティブのオンパレードなんですよ。
ダブルネガティブって、なんぞや???
と思ったあなた。
本来、ダブルネガティブは、あまり好ましくはないので、使わない方がいいですが、
口語では結構耳にすることもあるので、知識として知っておいた方がいいです。
ダブルネガティブとは、ネガティブ(否定形)が、2回繰り返されることを言います。
ハウンドドッグを例にとると、aren’tnothinghaven’tneveraren’tnoですね。
否定に否定を重ねると、肯定になるのでは?
と思うかもしれませんが、実際はそうではありません。
否定×否定で、さらに強い否定、となります。
お前は猟犬以外のなにものでもない、と普通に言うのであれば、
You are nothing but a hound dogですが、ain’tにすることで、さらに否定感が強まり、
お前なんて、どうしようもない猟犬野郎なんだよ、というニュアンスになります。
この手のダブルネガティブは、他にもたくさんあります。
たとえば、ビートルズの「Eight Days A Week」のサビの部分も、ダブルネガティブが使われています。

Ooh I need your love babe, guess you know it’s true.
Hope you need my love babe, just like I need you.
Hold me, love me, hold me, love me.
Ain’t got nothin’but love babe, eight days a week.

君の愛が必要なんだ、わかるだろう
君も同じように想ってくれていると、嬉しいな
抱きしめて、僕を愛して、抱きしめておくれ、愛しておくれ
君のほかにはなにもいらない 一週間が8日あっても

君のことが好きで好きでたまらないんだ、という強い気持ちを表すのに、
ダブルネガティブが、効果的に使われています。
これって、英語特有の文法だよね、と思うかもしれませんが、日本語にもあるのですよ。
若い方は知らないかもしれませんが、この歌です。

お座敷小唄の、この部分です。

富士の高嶺に降る雪も 京都先斗町に降る雪も
雪に変わりがないじゃなし 溶けて流れりゃみな同じ

雪に変わりがないじゃなし、というのは、雪に変わりがあるわけじゃあるまいし、ということですね。
富士山の雪も、先斗町の雪も、同じじゃん、と言っているわけで、
ここはダブルネガティブになっています。
ダブルネガティブは、ノンネイティブが使うには、ちょっと高等テクニックなので、
使わなくてもいいというか、使わない方が無難です。
でも、知っておいた方がいいので、覚えておいてくださいね♪(゚▽^*)ノ⌒☆
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