日本人がよく勘違いする表現に、smoke free というのがあります。
これ、間違って使っている人をちょくちょく見かけるんですね、中級レベルの学習者でも。
smoke freeとは、タバコが自由に吸えるという意味ではありません。
その、まったく逆の意味です。
freeとは、~から自由の身である、解放されているという意味です。
その名詞形がfreedomです。
日本語にすると、「自由」ですが、英語には「自由」に対する単語がもうひとつあるのです。
それは、libertyです。
日本語にはそもそも「自由」という概念がありませんでした。
長い鎖国時代が終わり、欧米から文明が流れ込んできたときに、
新しい単語が数多く作られました。
それらのほとんどが、欧米の言葉を翻訳したものでした。
「自由」という単語もそのうちのひとつで、
福沢諭吉が欧米の言葉を翻訳した際に当てたものだったのです。
元々は仏教用語だった「自由」をそのまま当てたと言われています。
だから、日本人がfreedomlibertyの違いについてあまり深く考えることがなかったとしても、
それは極めて当然しごくのことではあるのですが、
これを理解しておかないと、smoke freeというサインのある場所で喫煙して大恥をかく、
なんてことにもなりかねません。
大雑把に言うと、freedomは束縛や抑圧からの自由を指し、
libertyは、闘った結果獲得した自由、ということになります。
自由の女神は『The Statue of Liberty』と言いますが、
この像はアメリカ合衆国の独立の象徴です。
自然にいつの間にか与えられた自由ではなく、血を流しながらも
自分たちの権利のために闘い、勝ち取った自由だから“liberty”なのです。
smoke freeのお話に戻りますが、つまりこのfreeとは解放されているという意味です。
なんでも好きにやっていいですよ、という日本的なニュアンスでの「自由」ではありません。
タバコの煙から解放されている、つまりここではタバコを吸ってはいけませんという意味なのです。
似たような表現で、tax freeというのがあります。
税金から免除されている、つまり免税ということですね。
あと、最近ではポール・マッカートニーが“Meat Free Monday”なる運動をしていますね。
これは、月曜日は肉食から解放されようという意味です。
一週間のうち1日(月曜)くらい肉を食べない日を作れば、
それがエコに繋がるというよくわからない主張です(苦笑)
決して、月曜だけ肉を食べてもいいですよ、ということではありません。
smoke freeというサインがある場所で喫煙することのないよう、くれぐれも気をつけましょう。
ダウン早く日本もsmoke freeにならないかなぁ・・・音譜
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