英語ブログをチェックしている人は、比較的上級レベルの学習者が多いのではないかと思います。
上級レベルの学習者に必要なのは、語彙力とフルエンシーです。
そのために有効な学習法は、多読だったり、実際に外国人と話す時間を増やすことです。
Language exchangeやチャット、スカイプなどで英語を話す、書く訓練をする
映画を見たり音楽(洋楽)を聴いたり、日々の生活を英語漬けにする
外資系企業など、英語を使う職場に転職する
外国人の友人を作る
こういった方法が一番早いと思います。
ところが、多くの日本人学習者は、そのレベルに達していません。
では、そういった、初級~中級下レベルの学習者に必要なことは何でしょうか。
前回、聞き流すだけでは英語を話せるようにはならない、
話すどころか、聞き取れるようにすらならない、と書きました。
なぜ聞き流すだけではダメなのか。
それは、以前にも書きましたが、人間の脳は一定の年齢を越えると、
論理的に理解できないことは受け付けなくなってしまうからです。
母国語を使う脳の部分と、外国語を使う脳の部分は違います。
事故で言語障害を負ってしまった人が、母国語はうまく話せないのに、
外国語であれば流暢に話せるという症例があります。
母国語を司る脳の分野は破壊されたけれど、外国語を司る分野は無事だったために起こった事例です。
同様に、幼少期に海外に住んでいたことのある人が、
今はすっかりその国の言葉を忘れてしまっていたのに、事故で障害を負ったことで、
思いもかけず口から外国語が出てきた、という例もあります。
赤ん坊が言葉を覚えるように、言葉のシャワーを浴びれば外国語を母国語のように習得できる、
というのは残念ながら年齢に限界があるのです。
数十年間モノリンガルで来た人が、外国語をひたすら聞いただけで、
いきなりバイリンガルになるということはありえません。
私がなぜこれほどまでに同じことを繰り返しブログに書くのか。
それは、あまりに多くの日本人学習者が、無駄な時間とお金を、全く効果の出ない教材や
学習法に浪費しているからです。
お金は取り返せますが、時間は取り返せません。
もう一度言います。
あなたの貴重な時間は、二度と戻ってきません。
そういう人があまりに多くて、本当にもったいないと思うのです。
聞いているだけでは英語はマスターできません。
初級学習者に必要なこと、それは、
必要な語彙や構文をインプットする
インプットした表現をアウトプット(口に出して言う)する
間違った部分を正してもらう

という、極めてシンプルな方法です。
日常会話に必要な語彙は、だいたい1,800語だと言われています。
中学、高校で習った語彙を含めてこの数なので、まっさらな状態から始めなくてはいけないものは
それほど多くはありません。
同じく、必要な構文やフレーズを覚え、これがナチュラルスピードで言えるまで練習します。
“Thank you”というフレーズを言葉にするとき、
“Thank”は感謝する、“you”が目的語だから、「あなたに感謝する」、
つまり「ありがとう」という意味だ、とは誰も考えないでしょう。
“Thank you”というフレーズは相手に礼を言う時に使う、というのを、
私たち日本人はみな知っていて、脊髄反射のように口から出てきます。
それと同じ状態で、必要なフレーズが口をついて出てくるようになるまで何度も訓練する。
ひたすら声に出して、ネイティブのスピードで言えるように練習する。
これが、初級学習者が中級レベルに達するのに必要な学習法です。
この繰り返しが、語学マスターの極意なのです。
単純に見えますが、この作業には忍耐と集中力が必要です。
英語習得に必要なのは、センスでもなければ才能でもありません。
もちろん、センスや才能がある人は、普通の人より早く上達はするでしょう。
けれども通る道は同じです。
早く走るかゆっくり走るか(または歩くか)の違いだけなのです。
地道な作業なくして語学をマスターすることはできません。
それをしない人は、永遠に同じ場所をグルグル回るだけなのです。
グルグル回りながら、ちっとも先に進まないなぁと思いつつ、時間とお金だけが失われていく。
その状態に陥っている人へ。
早く悪循環から抜け出してください。
そして、少しでも、どれだけ遅いペースでも構わないので、前に進みましょう。
以上、初級者へのアドバイスでした。
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