イングリッシュブートキャンプ:由美です。

昨日の記事に引き続き、『Frozen(邦題:アナと雪の女王)』で、英語をマスター♪です。

今日は、もうちょっと細かいところも、見ていきますね(^O^)

★シラブルを意識すること!

昨日も書きましたが、英語はシラブルが命です。
シラブルとは、音符みたいなものです。
たとえば、チューリップという曲がありますね?
咲いた~咲いた~チューリップの花が~♪っていう、例のあの歌です。
これは、SA-I-TA SA-I-TA というように、シラブルは3、3ですね?
日本語は基本的に、ひとつの文字がひとつのシラブルです。
だから、“さ・い・た”で3つの音符が必要となるわけです。

英語は、この歌のサビの部分、Let It Go を例にとると、やはり音符は3つです。
なので、3シラブルということになります。
レット・イット・ゴー、なんてやってると、音符3つには到底乗せられないわけです。

では、もう一度歌を聞いてみてください。

The snow glows white on the mountain tonight
Not a footprint to be seen
A kingdom of isolation
And it looks like I’m the queen

この最初の部分、定冠詞のTheが聞こえてこない、と思ったあなた。
鋭いですね、そうです、聞こえてこないんです(^O^)
冠詞はいわゆる機能語で、重要ではありません。
だからここに音符(シラブル)を乗せることは、あまりないんですね。
出だし、Theから入ってしまうと、確実に字余りになりますよ(笑)

それと、mountain の発音。
これ、mount-tin と、ゆっくり2シラブルで発音すると、やはり字余りになります。
北米アクセント特有の、飲み込みのTがここではポイントとなります。
mount-tin ではなく、moun-‘n という感じで、Tを発音しません。
tinと発音せずに、すぐにtonightに行かないと、間に合いません(^ ^;)

A kingdom of isolation も、やはり最初の不定冠詞“a”には、音符が乗っていません。
しつこいようですが、冠詞はどうでもいい(と言うと語弊はありますが)機能語なので、
いちいちストレスを置かない。
これは、英語の基本的なルールです。
また、kingdom of isolation も、音が全部つながっていますね。
キンダモヴァイソレイシャン、という風に歌わないと、不自然になりますよ。

I’m the queen の、最後のNにも注目です。
日本人は、Nが苦手。
クィーン、になっちゃうんですね。
でもよく聞いてください。
クィーンではなく、クィーヌ、と言ってるように聞こえませんか?
N は、必ず舌を上あごにつけないといけません。
だから、ヌ、みたいな音になるのです。

では、すっ飛ばしてサビの部分に行っちゃいますね。

Let it go, let it go
Can’t hold it back anymore
Let it go, let it go
Turn away and slam the door

I don’t care what they’re going to say
Let the storm rage on
The cold never bothered me anyway

レリゴ~ レリゴ~と、Tフラップ、寸止めのTで歌ってくださいね。
can’t hold it back ですが、can’tの最後のTはやはり、寸止めで聞こえてきません。
hold it back anymore は、ホゥディバッケニィモ~と、やはりリエゾンしています。
基本、子音の後に続く母音はすべて音がつながる。
これは鉄則です。

turn away もリエゾンして、トゥァナウェイ
rage on は、レ~ィジャ~ンヌ 
と、ちゃんとNをきっちり発音することが、大事ですよ。

決め台詞のような、The cold never bothered me anyway! ですが、
これ、日本語バージョンでは、「すこ~しも寒くないわ」となっています。
このリズムに日本語を乗せるとどうしても、不自然になっちゃうんですね。
“少しも”が、“すこ~しも”になっています。
これ、年配の日本人だと、聞き取れないかもしれません。

英語に話を戻しますね。
最初の冠詞、The はここでもやはり落ちてますね。
もう、何度もこのパターンが出てきているので、覚えましたか?
慣れてくださいね。
bothered me ですが、bother の過去形で、-ed が付いていますが、
じゃあ、“バザァドゥ ミィ”と歌っているかというと、そんなことないですね。
この -ed も、落ちています。
正確には、落ちている(なくなっている)わけではなく、これもいわゆる寸止めです。

英語は、この寸止めがリズムを作っているといっても、過言ではありません。
これがいわゆる、ポップなリズムなんです。
日本語が、英語の曲のメロディーに乗りにくいのは、それが原因です。
「少しも寒くないわ」と、自然な日本語のリズムで言おうとすると、
平坦なリズムになってしまいます。
英語のリズムに乗せるためには、“すこ~しも”と変えるしかないんですね。

「Let It Go を英語で歌おう」←こちらで音声解説しています。

★英語はリズムが命、リズムを作るのはシラブル

シラブルを理解するには、こうして歌を用いて練習するのが一番です。
何度も聞いて、声に出して歌ってみて、一緒に歌ってみましょう。
そして、ピタッと合うくらいまで仕上げます。
時期的に、歓送迎会なんかもありますし、2次会でカラオケに行くことがあれば、
この『Let It Go』を披露してみては、いかがでしょう?

私たちが学校で習ってきた英語は、こういった音の超基本的なルールに、
まったくと言っていいほど、触れてきていません。
なので、いわば穴だらけの状態なわけです。
T flapだの寸止めだの、何それ、知らなかった・・・というあなた。
これを知らないと、英語は聞けないですし話せないです。
もちろん、Tだけじゃなくて、こういったルールはほかにもあります。
文法にルールがあるのと同じで、発音にもルールはあるのです。

私たちは、文法のルールは散々習いましたが、発音のルールは全く手つかず状態です。
語学を学習するうえで、発音を避けて通ることはできません。
ルールを体系的に理解すれば、リスニングは飛躍的に伸びます。

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