イングリッシュブートキャンプ:由美です。

★普通の会話が聞き取れないのはなぜ?

CNNのニュースやビジネスのプレゼンなど、比較的お堅い内容のレクチャーなんかは、
ほとんど問題なく聞き取れるのに、なぜかドラマや映画は字幕なしでは見れない。
ネイティブと1対1の会話なら大丈夫だけど、複数のネイティブと雑談するとなると、
途端についていけなくなってしまう。

そんな経験はありませんか?
上級学習者(TOIEC900点以上や、英検1級保持者)なのに、普通の会話が聞き取れない。
これはどうしてでしょう?

一番の理由は、繰り返し言ってきていることですが、音そのものが聞き取れていないことです。
なので、まずは発音を一からやり直す必要があります。
もう一つは、ネイティブが普通に使うフレーズ(チャンク)を知らないことが、挙げられます。
このチャンクには、スラングも含まれます。

★スラングは生の英語

スラングなど知らなくても構わない、と言う人もいます。
もちろん、あなたが科学者で、研究論文を書いたり読んだり、発表するだけであれば、
特にスラングを知る必要は、ないかもしれません。
けれども、ネイティブスピーカーと、普通に人間関係を構築したい、
紙やPCに向かってではなく、あくまでも生身の人間とコミュニケーションを取りたい、
という至極当たり前のことを考えているのであれば、スラングは避けて通れません。

たとえば、このアニメをご覧ください。
人気アニメ、ザ・シンプソンズからの抜粋です。

子供が、学校で習ってきた“ストライキ”について、話していますね。
それに対し、父親の言った言葉が、面白いです。

Lisa, if you don’t like your job, you don’t strike. You just go in every day and do it really half assed. That’s the American way.

この、half assedの意味、わかりますか?
これは、半分の仕事をする、という意味で、つまりは中途半端な、テキトーな、
という意味のスラングなのです。

assというのは、あまりお上品な言葉ではありませんが、よく耳にします。
ほかにも、kick assとか、bad ass というのがあります。

kick ass の意味はこちら

この手のスラングは、たとえ知らなくても、上級学習者の場合、文脈で理解できるはず。
ストライキなんてしないよ、毎日会社に行って、half assedな仕事をすればいい。
それがアメリカ式なんだよ、というシンプソンズならではの、シニカルなシーンです。
ここで、音さえ聞き取れれば、half assed ってそういう使い方するんだ、
という風に覚えることができます。

★耳で覚えると忘れない

このように、ドラマやアニメなどで、耳で覚えたフレーズって、忘れないんです。
本や単語帳に出てきたフレーズを、一生懸命覚えてもすぐ忘れますが、
耳で聞いて「なるほど」と思ったチャンクや語彙は、使われ方やシチュエーションごと、
頭の中に入ってくるためか、記憶に残りやすい。

ただし、そうなるためにはまず、音が聞き取れることが条件となります。
音が聞ければ、語彙力増強も早くなり、ネイティブの英語に近づけるのです。
英語(言葉)は、音が基本です。
まずは発音から。
これが、語学習得の鉄則です。

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