イングリッシュブートキャンプ:由美です。

突然ですが、非常に残念なお知らせです。

英語を学習する時、誰しも参考にするのが、辞書ですよね?

ところがこの辞書が、必ずしも正しい情報が載っているとは、限らないのです。

特に発音に関しては、残念ながら、辞書では得られない情報がたくさんあります。

今日は、多くの日本人が気付いていない、発音のお話をしたいと思います。

辞書の音声はあてにならない

こういう言い方をすると、ショックを受ける方もいるかもしれません。

けれども本当のことなので、どうすることもできません。


辞書は、万能ではないのです。


たとえば、英作文をしようとして、和英辞典を引き引き文章を作ったところ、とても不自然な英文になったという経験は、誰しも一度はあるでしょう。

文脈にあった単語を選んでいなかったり、不自然な言い回しだったりして、「ネイティブはそんな言い方しない」という文になってしまった。

おかしいなぁ・・・ちゃんと辞書を参考にしたのに・・・という残念な結果になってしまったことは、もちろん私も何度もあります。


同じことが、発音にも言えるのです。


辞書に載っている発音は、大抵の場合、1単語につき1つです。

そしてそれは、その単語のみを丁寧に明確に発音したときの、読み方なんですね。

でも、よ~く考えてみてください。

会話って、単語だけでかわすことは、まずないですよね?

複数の単語が繋がって、フレーズや文章のかたちで言うのが一般的です。

単語だけでカタコトで話すのは、幼児だけです。

そうなんです。


辞書に載っている発音は、普通に会話したときの単語の発音とは違うことがままあるのです。


もちろん、そのままの場合もあります。

ただ多くの場合、文章になった時にどこにストレスが来るかで、単語の発音が変わってくるのです。

たとえば、表題の”to”と”two”

これは辞書を引くと、どちらも同じ発音です。

けれども実際に文章で話した時、この2つは全く違う音になります。

前置詞にストレスは置かない

前置詞は、いわゆる機能語と呼ばれるものです。

品詞の中でも、重要な意味合いを持つもの、たとえば名詞や動詞、形容詞、数字などは、ストレスを置いて話します。

それに対し、前置詞(to, in, on, atなど)や冠詞(a, the)、代名詞(I, you, me, itなど)は、ストレスを置きません。

ストレスを置かないということは、弱く短く発音するということです。


つまり、音の弱化(リダクション)が起るわけですね。


ビデオで解説していますので、参考にしてみてください。





有名な英語のジョークがあります。

ある日本人が、アメリカで電車の切符を買おうとして、「XX(駅名)まで」という意味で”to XX”と言ったところ、切符が2枚出てきた。

そこで、「これは前置詞が間違っているのかな。toではなくforかな」と思い、”for XX”と言い直してみたところ、今度は4枚出てきて困った。

このジョークは、典型的な日本人英語を端的に表していると思います。


機能語にはストレスを置かない。


これを意識して英語を話すと、ナチュラルでネイティブっぽくなりますよ。

個々の発音はけして悪くないのに、どうも日本人英語から抜け出せない、という人はぜひ参考にしてみてね。

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