イングリッシュブートキャンプ:由美です。
唐突ですが、「おみやげ」を英語で何というでしょう?
おみやげ=souvenirだと思っていませんか?
実は実は、ここに日本と欧米の文化の違いが、隠されているのです。
おみやげはsouvenirではない?
今回は、「おみやげ」のお話。
旅行に出かけると、つい買ってしまうのがおみやげ。
買わない人もいるのでしょうが、ここはやはりせっかく来たんだし、何か記念に・・・と思うのが、人の性というものでしょう(笑)
特に、日本やアジアはおみやげ文化だなぁと思います。
生徒さんから、こんな素敵なおみやげをいただきました。
かりんとうのおまんじゅうで、中には桜を練り込んだこしあんが。
上品な甘さで、すごく美味しかったです~(≧∇≦)
Yさん、ありがとうございます♪
で、おみやげのお話ですが・・・
おみやげと言うと、souvenir という単語を、思い浮かべる人が多いでしょう。
I bought a souvenir. みたいな感じで、頻繁に使う語彙ですね。
だけど、厳密に言うと、「おみやげ=souvenir」ではないのです。
では、クイズです。
次の文章は、正しいでしょうか、それとも間違っているでしょうか。
1.This is a souvenir for you.
2.I bought a souvenir at a gift shop in Kyoto.
え、どちらも正しい?
いえいえ、実は本来は、1は間違いなんです。
souvenir というのは、あくまでも自分への記念、自分のためのおみやげを差します。
つまり、京都に旅行して、記念におみやげを(自分に)買った、という場合に使うんですね。
誰かにあげるのは、souvenir ではなくて、gift です。
だから、1の場合、This is a gift for you. としなくてはいけません。
がしかし!
最近では、この souvenir という単語、誰かへのおみやげという意味でも、使われるようになった気がします。
これはもしかすると、在日外国人のみが使う、誤用ではないかと私は考えています。
というのも、日本はおみやげ社会ですよね。
出張であれ旅行であれ、どこかへ出かけたら必ず家族や友人、職場の人たちにおみやげを買ってくることが、暗黙の了解としてあります。
これは、欧米の文化にはありません。
もちろん、親しい人に心からの善意でおみやげを買う、ということはあります。
でも、義務感で、「これは職場に、これは誰それに」みたいなのは、ないんですよ。
だから、日本に住んでいると、やたらめったら「おみやげ」という言葉を使う羽目になります。
日本に長年住んでいる英語ネイティブも、このおみやげの呪縛から、逃れることはできません。
そうこうしているうちに、当たり前のように、
Here’s a souvenir for you.
とか、
I bought a souvenir for you.
なんてフレーズを、使い始めたんじゃないかと、私は分析しています。
あなたの周りに、日本に住んだことのない英語ネイティブがいたら、一度聞いてみてください。
それはおかしいよ、という反応が、きっと返ってくるはずです。
souvenirに限らず、私たち日本人が知らずに使っている、和製英語って結構あるんですよ。
意味を取り違えている場合もあるけれど、完全に存在しない単語もあります。
つまり、そもそも英語じゃない、というものですね。
その例を、こちらで動画解説しています~
↓ ↓ ↓
その英語、通じませんよ!-和製英語その1
カタカナ語には気を付けましょう。
せっかく正しい意味で、正しい表現を使っていても、発音のせいで通じない、
なんてことにはなりたくありませんね?
ネイティブのような流暢さを身に付けるには、コツがあります。
最低限これだけ押さえておけば、あなたの英語は見違えるほど変わります。
↓ ↓ ↓
英語の発音が劇的に変わる、ネイティブを目指す発音矯正法
カタカナ英語から脱却して、スマートでカッコイイ発音を目指しましょう。
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あら?間違いは1では?
最近、この違いを何かで読んだのですが
何で読んだか忘れちゃいました。(^^ゞ
souvenirの発音、難しいです。
(=^・^=)kitty
kittyさん
最近というか、在日外国人はどちらも普通に使うので、私も混乱します。
でもアメリカ在住のアメリカ人に、ついうっかり、
I bought a souvenir for you. と言ったら笑われたので、
やはり本当の(って、語弊がありますが)ネイティブは使わないんだと思います。
発音、スーヴニィヤァ です(笑)
ん?
間違いは2ではなく、1ですよね??
どっち?
あ、そうです、1が間違いですっΣ( ̄ロ ̄lll)
もう、どんくさいですね、私。
訂正しておきました~(^_^;)
ご指摘、ありがとう!
元々がフランス語の「記憶」と言う意味ですもんね☆
しかし、言葉は生き物ですから何年か経ってOKとなるかもしれませんね♪
そうですよね。
言葉って変化しますからね。
私も、十年くらいまでは「ら抜き言葉」に凄く違和感というか、
抵抗を感じてて、自分では絶対に使わないようにしていましたが、
最近ではそうでもなくなりましたから。
言葉って本当にいきものですよね。
確かに、特に日本人には、お土産=souvenirは強く印象づけられている気がします。学校教育のせいでしょうね。
私も興味を持って、調べてみました。
英英辞典では、LDOCEなどでは自分への記念品のみでしたが、Oxford Advanced Learner’s Dictionaryに、旅の記念品としての意味の他に「something that you bring back for other people when you have been on holiday/vacation」と書いてありました。
COCAには、a one-of-a-kind souvenir for his wedding guestsなんてフレーズも見つけました。おそらく、旅やイベントを強く記念するものなら、人にあげることもあるのでしょう。
その場合は、souvenirであり、かつgiftでもあるということなのでしょうかね。
ksさん
そうですね、多分学校で、「お土産=souvenir」と習うので、
それが頭の中に残っているのでしょうね。
それとこれは、日本(というかアジア)の、お土産文化のせいもあるのではないかと。
基本的に、西洋では旅行先で誰かにお土産を買う、
というような風習はありません。
でもアジアの場合、家族や職場の人に何か買って帰るというのが、
半ば義務付けられてますから(笑)
なので、「みやげ=誰かに配るもの」という概念があるので、
そこから誤解が生まれたのかなと思います。
日本でしか英語を学んだだけで海外に行った時の飛行機の中で、CAに食事を片付けられそうになったので ‘i’m still eating’と言うと ‘ok u r still working’と返されまして、北米在住3年の彼に、私の言い方はあんまりにも失礼だと指摘されました。それから使わなくなりましたが、日本の英語の授業で教えられたまま海外で使って恥をかいた事が多々あります。「無知は恥」とはこのことですね。とほほ。
アメリカ在住25年です。” 無知は恥”ではありません。知らないことは恥ずかしいことではありませよ。日本人独特のなんでも出来ないことや知らないことを ”恥ずかしい”と思ってしまうそういう考えが外国語を読めても話せない最大の理由です。
自国の言葉ではない外国の言葉を習っているひとがしっかり覚えるまでは使い方を間違えるのは当たり前です。アメリカ人が知ってる日本語の単語をならべてしゃべっていると日本人は、じょうずですね~ってほめるでしょう? それはその人は一生懸命言葉をならっている外国人だってわかるからです。失敗は恥ずかしいとか人が同見るか恥ずかしとか思いいながら物事は学べないし上達はしません。
アメリカ在住さんへ
仰る通りです。
無知は恥ではないですね。
聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥ということわざがあるように、
知らなければその場で聞くなり、調べるなりすればいいだけのことです。
ただ、日本人はそのあたりプライドが高い人が、多いように思います。
それがメンタルブロックになって、外国語(特に英語)の習得の足を引っ張っていますね。
間違えてもいいや~と思えるガッツがあるかどうか、ですね。
この記事を読み気になったので、アメリカ生まれアメリカ育ちの生粋のアメリカ人の友達数人に質問をしたら普通に1も使うと言っていましたよ?
そのうちの1人がインターネットの辞書でSouvenirを検索して、例文を見たら「I need to get souvenir for my dad」とい例文も掲載されていました。
佐理那さん
コメントありがとうございます。
世代によって言葉の感覚は違うと思います。
記事内にも書いていますように、お土産という意味で使う人もいるのでそのあたりは変わりつつあるのでしょう。
ただ、年配の人の中には頑なに使わない、という人もいるのでやはり個人の感覚の差はあるかもしれません。
souvenirについて
これは文化の違いというよりは言葉の違いではないでしょうか?
souvenirは元々フランス語で、フランス語での意味は「思い出・記憶」と、そこから派生した「記念品」の2つがあります。
僕自信のフランス語ネイティブとしての経験でいえば、「自分のとっての記念品」という意味以外にも「(旅を思い起こさせる記念品(別な誰かとも分かち合いたい)→)他人へあげる記念品」として使うこともよくあります。
ただ、日本みたいに(旅行先の特産であるかどうかに関わらず)食品やどこでも売っているようなグッズを指さないことは間違いないです。