イングリッシュブートキャンプ:由美です。
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★日本人は人の話を聞かない?
さて、前回の続きです。
外国語を学ぶ際に、日本人に顕著に見られる傾向、および東アジア人全体に見られる傾向があります。
日本人に顕著に見られる傾向とは、ズバリ、相手の言うことをちゃんと聞いていないということです。
昔、ある英会話スクールで教えていた時のことです。
まだバブルの頃でしたので、レッスンの大半が、プライベートレッスンでした。
それも1レッスン90分です。
12回レッスンで40万とか当たり前という、ボッタクリすごい時代でした。
で、1レッスンが長いので、途中でブレイクを挟むんですね。
講師が、「Would you like something to drink?」とか「What would you like to drink?」と、
生徒にたずねて、飲み物を(自分の分も一緒に)用意してあげるんですよ。
ある日のこと、本来ならここでブレイクというところで、Would you like a drink?と言って席を立つ代わりに、
Do you have any questions?(質問はありませんか)と、聞いたんです。
どうもその生徒がちゃんと、レッスン内容を理解していないような気がしたので、
ブレイクに行く前に、まずはきちんと解説を、と思ったわけです。
ところが、彼から返ってきた言葉に、私はひっくり返りそうになりました。
彼は、「I’d like a cocoa.(ココアをお願いします)」と、言ったんです!
そう、彼の頭の中は、もうすぐブレイクだということで、いっぱいだったんですね。
で、次に私が飲み物について聞いてくると、思い込んでいたため、そんな答えになったわけです。
あっけにとられている私に、彼はまったく気が付いていません。
あ、しまった、ついうっかり無意識に、飲み物を答えてしまった!とすら、思わないわけです(笑)
つまり、彼は講師の言うことを、まったく聞いてなかった、ということなんですね。
こういうことは、珍しいことではありません。
教師やカウンセラーなど、人にアドバイスする仕事をしている人は、みなさん多かれ少なかれ、
似たような経験を、一度はされているかと思います。
なぜ、このようなことが起きるのでしょう。
ひとつには、日本人(というか日本社会)が、非常に受動的だということが、あると思います。
まず、人生で初めて関わる社会(つまり学校)で経験するのが、朝礼での校長先生の、長い訓示です。
または、担任教師の、ホームルームでの長い長いお説教。
そこで口答えは許されませんし、インタラクティブな意見交換というものは、存在しません。
私たち日本人は、子供の頃からそうやって、「一方的に先生の言うことを聞く」よう、ある意味、
洗脳されて大人になります。
けれども、そういう何の生産性もない行為は、苦痛以外の何ものでもないんですね。
だから、私たちは無意識に、相手の話している内容を、右から左に受け流す、というテクニックを、
身につけてしまうんです。
そう、いわゆる、「聞いているフリ」ですね(笑)
殊勝な態度で、「はい、聞いておりますとも、先生」という顔をして見せる。
そうすれば、叱られることはありませんから。
で、この日本人特有の「聞いているフリ」が、外国語習得において足かせになっているんです。
これは、日本人がディスカッションや交渉ごとが、苦手な原因でもあると思います。
テレビのトークショウや、討論番組などを見ていても、それは顕著です。
誰も人の話を聞かない。
聞いているフリをしながら、次に自分が何を言うか、いかにして自分の論理で、相手を打ち負かすか、
そればかりを考えていますね。
朝までなんとかTVとか、見ていて醜悪極まりないときがあります。
相手の言うことをよく聞くことが、語学マスターの基本だ、というお話はすでにしましたよね?
これができる人は、言葉のマスターが早いと思います。
きちんと聞いていれば、Would you like a drink?ではなくAny questions?と言われた時、
あれ、今日はここでブレイクに行かないんだ、どうしたんだろう、
自分はそんなにわかってない顔をしてたのかな、と相手の意図を、考えるはずなんです。
でもそれができない。そこにコミュニケーションブレイクダウンが、あるんですね。
小中学校時代を、思い出してください。
ディスカッション方式の授業は、どれくらいありましたか?
私の世代だと(公立の学校の場合)、ゼロだと言ってもいいと思います。
国際高校や、私立の特殊な学校出身でない限り、インタラクティブな授業など、なかったはずです。
ひたすら先生の板書を移し、テスト前になればそれを見て暗記する、という感じですね?
だから、授業をまともに聞かないんです。
★板書を好むのはアジア人の特徴?
私は英語のほかに、日本語を教えています。
アジア系の人に日本語を教えると、とにかくホワイトボードに書いてくれ、とせがまれます。
会話のレッスンですから、まずは音を覚えてもらい、テキストを見ながら、発音する訓練をします。
なのに、「それは漢字で書くとどんな文字だ?」という質問が、中国人や韓国人からあがってきます。
それに対して、欧米人の場合、板書してほしいというリクエストは、ほぼゼロです。
けれども、音に対してはとても敏感です。
たとえば、
おはようございます(O Ha Yo U Go Za I Ma Su)というフレーズ。
このフレーズを、O Ha Yo U Go Za I Ma Sと言ったとします。
話し言葉で頻繁に起こる、語尾の子音の無声化ですね。
すると即座に手が上がり、「先生はさっきと今とでは、違う言い方をしたが、どちらが正しいのですか」
という質問を、受けることになります。
大阪で日本語を教えていたとき、「ありがとう」のイントネーションでも、質問攻めに合いました(笑)
授業で習った「ありがとう」と、街でみんなが言う「ありがとう」は、アクセントが違う。
どちらが正しいのかと、日本に来たばかりの初級学習者から、詰め寄られます。
大阪弁では、「とう」のところが強いんですね。でも標準語は、そうではありません。
そのことに即座に気付いて、質問して来るのは、全員英語ネイティブでした。
これは、文化的なものだと思います。
私たち日本人は(おそらく中国人や韓国人も)、耳から入る情報に対して、あまり敏感でないんですね。
このことは、漢字が象形文字であることと、関係しているのではないかと、思ったりもします。
ヴィジュアルで意味が理解できる言語ゆえ、音より視覚的な方面に、敏感になるのではないかと。
おまけに、中国語や韓国語と違い、日本語は子音ベースの言語ではありません。
元々音の種類が少ないうえ、文化的または教育的に、「よく聞く」という習慣がないため、
リスニングに対して、大きなハンデを抱えることに、なってしまったのだと思います。
では、どうすればいいのでしょう?
落ち込む必要はありません。なぜなら、
弱点を知ったあなたは、知らなかったときよりも、前進しているからです。
己を知り、敵を知れば百戦危うからず、です。
聞いているつもり、ではなく「きちんと聞く」ということを、心がけましょう。
あとでノートを見ればいいや、とか、スペルを見て確認しよう、という癖を取っ払いましょう。
単語のスペルではなく、音で理解しようと努めましょう。
英語を聞き流している人は、いますぐそれをやめましょう。
聞き流すのではなく、「ちゃんと聞いて」ください。
このことを、自覚しているかしていないかで、大きく差が出ます。
今から意識してくださいね。
★英語は音が命
語学の基本は、発音にあります。
正しく発音できないと、大抵聞き取ることができません。
音が耳を素通りしていませんか?
どれだけ単語を知っていても、複雑な構文を知っていても、音そのものが聞けないと、英語は聞けません。
まずは、正しい発音のルールを、知るところから始めましょう。
『Yumiの脱カタカナ英語マニュアル』は、英語の基本発声である喉の開き方から、
リエゾンやリダクションまで、段階を踏みながら習得できるように、まとめられています。
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酔っぱらいながら部下に説教する光景も日本特有ですね(笑)
「ありがとう」の「とう」にアクセント・・・
英単語はどこにアクセントが有るかが重要というのを物語ってますね。日本人は英語を覚える時もっと大げさにアクセントの部分を強く発音する方が良いと思います。話はそれましたが・・・
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ペタだけだと読んだフリが出来ますが、コメントはちゃんと内容を把握していないと出来ないので、あえてコメしますね(笑)
関西のアクセントやっぱり、ではるんですか?
きいてるフリで横流しの癖はありがちです。話が長いと他の事考えちゃったり(笑)
話す方も頷いたり、驚いたり顔したりしてる顔の人を見ると、リアクションでわかりますけどね。
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>masaさん
そうですね。
そして、酔っぱらっているときは普段口発音の人もみな喉発声になるから皮肉です(笑)
英語だけでなく、外国語ってアクセントがはっきりしていますね。
抑揚のない、フラットな標準語を母国語とする人は、外国語習得に多少不利ではないかと私は思っています。
というのも、私の経験上語学堪能な人って、大半が西日本出身なんですよ。
帰国子女はもちろん除いて、ですが。
西日本の方言は、アクセントが強くてメリハリのあるんですね。
やっぱり何か関係してるんじゃないかという気がしますね。
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>漆薔薇 ひばりさん
読み物に関しては、無意識に読んだふりはできないですよね。
自分が読んでいないという自覚はあります。
でも、聴いているフリは、本人にも自覚がないんですよ。
だからまずは自覚するところからがスタートですね。
相手が関西人だと、関西弁で話します。
そうでない場合(あと、日本語堪能な外国人が相手のとき)は標準語ですo(^-^)o
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このネタ便乗させて頂きました(笑)おゆるしを~。
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>英会話エンターテイナー/Dr.Dさん
いえいえ、どうぞ便乗してくださいまし~♪(゚▽^*)ノ⌒☆
聞いてるふり+分かったふりでうまくなれないドツボになる人多いのは
日本人のよくあるパターンですね。
分かったふりで墓穴掘るのはあとでダメージ多いんですよね。
私のところにこの態度を取る人はすぐに上達が止まり、行き詰まってやめていくパターンです。
佐藤さん
そうですね。
あと、本人は聞いているつもり、というのもあるんですよね。
これは結構、重症だったりします。
まずはちゃんと聞く、という癖をつけることが大事ですよね。
これはもう、訓練しかないです、はい。
今日のテーマは耳が痛い。よく人の話を最後まで聞かないと指摘されますが、私の場合英語でも同じなんです(汗)。もう6、7割聞いた時点で自分が言うことを考えはじめちゃうので(笑)。
関西人は「ありがとう」の「とう」にアクセント、そのとおりですね。ほかにも「いつもお世話になっております」の最後が「おります~」と関西人は伸ばします。欧米ネイティブは気づいているかな。
相手の言うことを聞きつつも、自分が次に言うことを考える・・・
これは関西人にはありがちなパターンかも(^_^;)
欧米ネイティブは、音には敏感です。
こちらが少しでもイントネーションを変えると、「それ、さっきと違いますね!」と、
ビシッと追及してきます。
日本語クラスで一番苦労するのが、欧米人とアジア人の混合クラスです。
これはもう、manageできません。
それほどに、言語に対する感覚に違いがありますね。
なるほど~ですね。
とっても興味深い文でした。
私は今まで思ってたことがあります。
それは、欧米人に話しかけられた場合、殆どの日本人は全く聞き取れず逃げることしか考えません:
それで紙に英語で書いてくれた方が、解る日本人が多いのでは?と。
しかし、今これを読んで、ネイティブさんはそんな事したくないって事が解りました^^
65から英会話勉強中さん
コメントありがとうございます。
ほとんどの英語ネイティブは、一々書くのはめんどくさがると思います。
ただ、こういうのもコミュニケーション力のひとつなので、身振り手振りや、
勢いでなんとか意思の疎通をするということは可能です。
あと、こちらが紙と鉛筆を用意していれば、親切な人は書いてくれると思いますし。
ただ基本的に、英語ネイティブはこちらが音を聞けていない(でも語彙や文法力はある)とは
夢にも思っていない可能性がありますので、筆談自体ビックリする人が多いでしょうね。